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2020年も8月に入り、新学期が近づくアメリカ。学校が再開した際にどのような授業の形式を取るのか、いまだに各州や自治体ごとに論争が繰り広げられています。ただしサンフランシスコに関しては7月15日の段階で公立学校はすべてリモート形式を取ることで決定しています。ここ1週間のサンフランシスコの様子をお伝えします。
全米を通して新規感染数は減少傾向に
ここ1ヵ月ほどカリフォルニア州を含めテキサス州やフロリダ州で新規感染者数の増加が問題視されていましたが、ここ1週間で徐々に収まりをみせています。カリフォルニア州も一時期は1日1万人もの数で増え続けていましたが、先週の平均数は7000人まで減少しています。
ただし死亡者数がじわじわと増加しているのが気になるところ。7月の1日平均が100人前後だったのに比べ、先週は137人まで増加。今後この傾向がどのように変化していくのか、前例がない分予測が難しいのが現状です。
サンフランシスコは州の感染警戒対象に定まったまま
カリフォルニア州のなかでも感染が増加傾向にある地域にサンフランシスコが加わったのが7月17日。以来、この状態のまま感染者数の減少は見えません。ここ1週間の平均は115人。依然1日平均100人以上が感染している状況が続いています。
そんななか、サンフランシスコの公立図書館の再開が発表されました。もちろん館内には入れませんが、事前に本の予約を行うことで本の貸し借りが可能になります。この試みが実施されるのがラーキン通りにある中央図書館(8月10日から)と、エクセルシオールの分館(8月11日から)の2ヵ所です。
今週のサンフランシスコの様子
フェーズ2bから経済再開が進まないサンフランシスコ、依然として外出がしにくいのが現状ですが7月の第3週の週末から屋外レストラン通りが登場しました。
これは市内数ヵ所の道路を歩行者天国にし、屋外ダイニングのスペースを広げる取り組み。現在は、ミッション地域のバレンシア通りとチャイナタウンの目抜き通りであるグランド通りの2ヵ所で週末限定で実施されています。
実際に先週末の金曜日(7月31日)にバレンシア通りを歩いてみると、歩行者天国となった通りには車道までレストランのダイニングスペースが進出し、ゆったりとした環境で食事が楽しめるようになっていました。通りには生のバンド演奏も登場し、久しぶりに華やかな雰囲気を楽しめました。
このプロジェクトに対しては当然賛否両論ありますが、各レストランともきちんと社会的距離を取った営業ができれば、ローカルのレストランをサポートし、市民にとっても少人数で集える貴重な場所として活躍してくれそうです。
最後に
このコラムを書いている2020年8月6日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は7228人、死者数63人。先週の感染者数6423人、死者数58人に比べて805人の増加で、ついに7000人台まで到達してしまいました。夏が終わり寒くなるにつれてこの数がどのように変化していくのか、引き続きレポートします。