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2020年9月15日から屋内での美容院やネイルサロンの営業が再開されたサンフランシスコ、ゆっくりとですが経済再活動に向けての取り組みが進んでいます。9月18日(金)には市長がツイッターで「屋内での飲食が可能になるのも近い」とのコメントも残しており、フェーズ2bからさらに次の段階に進むことも現実的となってきました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
懸念されている大気汚染は一時的に改善
いまだに山火事が続いているベイエリア付近ですが、サンフランシスコの大気は太平洋からの風によって一時的に改善しています。先週お伝えしたように9月15日の午後から風向きが変わり、以降は青空が見られる日々が続いています。同時に昨日の時点(9月23日)でサンマテオとサンタクルーズの山火事(CZU Fire Complex)を100%鎮圧したとのうれしいニュースも。
雨天により徐々に鎮火されていく山火事ですが、今週の大気に関しては、ほぼ安全な状態が続きました。
アメリカの死亡者数が20万人を突破
ここ6ヵ月の間にアメリカでの死亡者数が9月22日の時点で20万人まで到達しました。加えて、この数は10月3日までに21万7000人まで増加するとの警告も出ています。4月当初CDCは、新型ウイルスによって全米で10万〜24万人ほどの死者数が出るとの警告しましたが、そのあとすぐにこの推定数は約6万人まで引き下げされました。5ヵ月経って振り返って見ると、当初の最大値の予想が正しかったという最悪の結果になっています。
加えて世界全体の死亡者数は、3100万人を超える事態にまで膨れ上がっています。
カリフォルニア州の感染状況も減少方向に
ここ1ヵ月半の傾向ですが、カリフォルニア州全体の新規感染者数は8月上旬を境に減少傾向が続いています。新たに導入された感染率を地図で色分けする経済再活動の政策の結果も、先週に比べると今週は赤からオレンジに移行した郡が増加。
先週と同じく人口10万人に対する感染者数の数が最も多いのは、インペリアル郡・キングス郡などの地方都市。今週1週間の平均感染者数は3266人。先週の3561人に比較するとわずかですが減少しているのがわかります。このまま減少傾向が続くといいのですが、秋以降はインフルエンザの流行がはじまります。
サンフランシスコの今後の経済再活動について
新規感染数の減少にともなって、3日前の9月21日から美術館や動物園・水族館の屋内営業がはじまりました。加えて市長は、「カリフォルニア州の経済再開活動の試みが赤レベルからオレンジに引き下げられたらレストランでの屋内飲食が許可され、うまくいけば今月末から可能」と今週ツイッターでコメントしています。
この示唆表は、毎週平均感染者数のチェックが行われ、火曜に更新されます。赤からオレンジに進むには、1日における新規感染者数が10万人のうち3.9人以内に収まっていること、陽性検査の結果が2〜4.9%の間であることが条件ですが、現在のサンフランシスコは10万人のうち5.2人・陽性検査の結果は2.3%。来週火曜日のこの数字がどのように変化するのか、注目されています。
最後に
このコラムを書いている9月24日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は1万946人・死者数99人。先週の感染者数1万569人・死者数91人に比べ、新規感染者数の増加は377人、1日の平均数は53人。先週の平均64人に比べて、確実に減少傾向であるのが見て取れます。果たして今月末に屋内レストランでの飲食が可能になるのか……、来週結果をお伝えします。