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車でLuleå、Piteåから、ともに1時間30分程度の場所にある北スウェーデンの観光名所が、ここStorforsenです。それぞれの都市からバスも運行しており、Luleåバスステーションからは21番線と36番線を乗り継いで約1時間30分、Piteåバスステーションからは36番線で2時間ほどで着きます。日本語で「大きな早瀬(急流)」を意味し、名前負けしないほどの迫力があります。
最大落差82m、全長5kmにもおよぶStorforsenはヨーロッパ最大の乱流早瀬です。雪解け水が流れる春からミッドサマーは最も勢いがあり、通常の3〜5倍ほどの水が流れます。ハイシーズンの夏は、世界中から多くの観光客が訪れます。
そして冬はたとえマイナス40度となろうとも、激流のあまり凍ることはありません。
駐車場はホテルがある麓と、Storforsenまですぐに行ける頂上付近の駐車場のふたつがありますが、見どころを余すことなく楽しめる麓のほうを利用しましょう。
麓から少し歩くと、Storforsenがその姿を現します。約8年ぶりに訪れましたが、当時と変わらない姿を見せてくれました。遠くからでもわかる激流具合に「すごい」のひと言です。自然の脅威を大いに感じます。
勢いのある流れを間近に見られるまで、遊歩道を山の上へ向かいながら歩きますが、そこにも何かしらの楽しみがあります。夏にはブルーベリーなどが遊歩道脇に実っているので、それを摘みながら歩くことができます。
また遊歩道を下ってくる方たちとあいさつを交わすのもおもしろみのひとつです。
麓からゆっくり歩いても20分ぐらいで、激流が間近に迫ってきます。ゴォーという音とともに、波のうねりに目を奪われます。すぐ横まで来ると、水しぶきをマイナスイオンのように浴びることができます。
ここで流しそうめやんやラフティングをしたらどうなるかと、想像を働かせてしまいます。
1800年代には、この流れを利用して木材を川上から川下まで運んでいたというので、とても賢い利用の仕方です。
日差しがあれば水しぶきでできる虹を見ることができます。
山の上まで来ると、流れは落ち着いてきます。そして、見晴らしのいい、開けた岩場まで来ます。ここでランチをしたり、フィーカをしたりして休憩です。
グリルできる場所もあります。ウィンナーやマシュマロを持参して、木の枝に刺して焼くこともできます。
夏には崖の上で日向ぼっこしたり、そこから川底目がけて飛び込む人も多く見ます。流れている小川では持ってきた野菜を冷やす人もいます。
それぞれがどのような過ごし方をしているのか眺めるのもおもしろいかもしれません。
少し森のなかを歩くと、さまざまなキノコを見つけたり、大きなアリと出合うことができます。
虫でいうと、夏の北スウェーデンで気をつけたいのが、蚊の洗礼です。ストックホルムではあまり見かけませんが、北スウェーデンでは森のなかや水辺周辺でよく出遭います。
口元にどれだけ鋭く強靭な吻(ふん)を持っているのかわかりませんが、頭上や服の上からとたくさん刺されます。そうです、服の上から刺されるのです。そして、とても痒く、かなり赤く腫れます。
そのため、虫除けスプレーをしたり、虫刺され用塗り薬を持参したりと蚊対策が重要です。
そんな北スウェーデンを体感しに、ぜひStorforsenを訪れてみてください。
■Storforsen