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一日中外の明るさを楽しめる白夜の夏、まるで飛行機上で見られるような景色を地上で目にできる冬。
なかでもおすすめの季節は、オーロラ観賞ができる秋です。
オーロラは12月から3月の冬にしか見られないものと思っていたりしませんか?
実際のところ、すでにオーロラシーズンは始まっています。例年、夜らしい暗い夜が始まる8月のお盆過ぎあたりから見えだし、4月はじめまでチャンスはあります。
スウェーデンでいうと、キールナなど高緯度に位置する地域では、もしかしたら真冬でもオーロラを見られる可能性が高いかもしれませんが、ルーレオやピーテオでは12月から2月は雪が降ったり、一日中曇っていたりと、天気が悪い日が続きます。そのため、8月のお盆過ぎから11月頃まで、また3月後半から4月頭までが、経験上オーロラを見るにはとてもいい時期です。これにはふたつの理由があります。
ひとつ目は、天気がいいことです。何度か雪が積もることもありますが、しばらくすると溶けますし、日中曇っていても夜には星空が見えたりと、おおむね好天の日が続きます。つまりオーロラが見られるチャンスが増えます。
ふたつ目は、比較的暖かいことです。真冬となればマイナス10度からマイナス30度程度になりますが、11月頃まではマイナス10度まで下回ることはほとんどないので、防寒対策をしっかりすれば、外で長居しても苦痛には感じません。3月は寒いですが、少しずつ日も長くなり、暖かくなってきます。
また冬は冬で、氷上に反射したオーロラを撮影することも可能かもしれませんが、雪が積もっていれば邪魔することもあります。その点、秋は湖や川がまだ凍っていないので、水面に反射したオーロラを撮影することができます。
ちなみに、オーロラが見られる時間帯は、だいたい18時頃や20時から23時の間で見られることが多かったです。本当に強いオーロラだと、強弱はありますが夜間ずっと出ているときもあります。
といっても、毎日オーロラを見ることができるわけではなく、本当にタイミング次第です。
そのタイミングを目安としてわかる便利なものがあります。それが「My Aurora Forecast」などのオーロラ予報アプリです。スマートフォンにダウンロードしておくと、オーロラを観賞できる日や時間がおよそわかるので、とても役立ちます。
またオーロラが強いときは、空のいろんな方向で眺めることができますが、基本的には北の方角によく現れます。
せっかくオーロラを見られたら、写真でもしっかり収めておきたいところです。一眼レフのカメラのマニュアル設定と三脚のセットが、最も美しくオーロラを写真として残すことができる選択肢かと思いますが、スマートフォンのカメラでも十分オーロラの写真を撮ることができます。
一方で、動画を撮るのは多くの場合、カメラの性能上なかなか難しいところです。どうしても動いたオーロラを残したい場合は、タイムラプス撮影や連写写真を繋ぎ合わせることで、空で舞い踊ってるようなオーロラを再現することができます。
そのほか、昨年暮れから今年2020年はじめにかけては、北スウェーデンのみならず、北欧各国の北部で「真珠母雲」という現象を見ることができました。
一生に一度は見たいオーロラ。
自然や絶景好きな方には、新型コロナが落ち着いたらぜひ足を運んでいただきたい、北スウェーデンです。