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カリフォルニア州経済再活動プランの危険レベル度合いが今週火曜日(2020年9月29日)に赤からオレンジに引き下げられたサンフランシスコでは、10月1日からレストランの屋内飲食が可能となりました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
アメリカ大統領がコロナ陽性と判明した週
大統領選を来月に控えるアメリカ、候補者同士の第1回目の演説会が今週火曜日(9月29日)にオハイオ州クリーブランドで行われました。そしてその翌々日(10月1日)の夜7時44分(西海岸時間)、現大統領がツイートで側近のひとりであるヒックス氏がコロナで陽性反応が出たことを発表。自身も自主隔離に入ることを伝えました。
それから数時間後の9時54分、トランプ大統領自身も陽性であることをツイートで発表し、センセーショナルなニュースとして全米を駆け巡りました。次の日にこの演説会で議論を交わしたバイデン大統領候補は、自身が陰性であることを公表しています。大統領選挙を1ヵ月後に迎えるいま、今後の動向が注目されています。
レストランでの飲食と礼拝が可能となったサンフランシスコ
今週火曜日(9月29日)に更新されたカリフォルニア州が行う感染状況の度合いを示すレベル分けでサンフランシスコは無事赤レベルを脱出しました。赤からオレンジに進むには、1日における新規感染者数が10万人のうち3.9人以内に収まっていること、陽性検査の結果が2〜4.9%の間であることが条件ですが、更新後の平均数は10万人のうち3.2人・陽性検査の結果は2.0%。ベイエリアでは初のオレンジ組となりました。
これにともない、市長は25%の収容率であればレストランの屋内利用を許可。加えて屋内での礼拝も可能になりました。このまま感染率の増加が安定すれば、10月7日からは映画館の営業、10月中旬からは公園の遊具場の解放も計画されています。
山火事の影響で大気の状況は不安定のまま
相変わらずサンフランシスコ周辺では山火事が相次いでいます。今週は特に日曜日(9月27日)から高級ワイナリーで有名なナパ・ソノマ・セントヘレナ郡が、乾燥した空気と強風によって山火事が発生し、約1万7223ヘクタールの規模に拡大、いまもなお消火活動が続いています。これにともない有数のワイナリーが焼失したほか、7万人の住人に避難勧告が出る大惨事に発展しています。
この山火事の煙はサンフランシスコにも及び、しばらく安定していた大気は木曜日(10月1日)から健康に被害を及ぼす赤レベルまで悪化。この大気の悪さは風向きが変わる日曜日(10月4日)まで続くと予報されています。
カリフォルニア州全体の感染状況は?
全米30の州で感染者の増加が見られるアメリカ、今週10月2日の時点で感染者による死亡者数は21万3000人に到達しています。このトレンドに反してカリフォルニア州では8月上旬を境に新規感染者・死亡者数ともに減少傾向が続いています。今週1週間の平均新規感染者数は3169人。先週の3266人に比べてもわずかですが減少しているのがわかります。
人口10万人に対する感染者数の数が多いのは、今週も相変わらずインペリアル郡ですが、新たにマデラ郡の増加も見受けられます。感染拡大地域は大都市から地方都市に移行しています。
最後に
このコラムを書いている10月2日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は1万1360人・死者数107人。先週の感染者数1万946人・死者数99人に比べ、新規感染者数の増加は414人、1日の平均数は59人。先週より多少増加したものの、なんとか安定した状態を保っています。混沌とした状態が続くアメリカから、来週もまたレポートします。