【スコットランド】蒸気機関車ジャコバイト号の人気撮影スポット「グレンフィナン高架橋」

Suet Mae!（シュマイ！こんにちは！）

すっかり秋も深まってきたウェールズは2020年10月23日から再びロックダウンが実施され、「ステイ・ホーム（Stay Home）」の日々を過ごしてます。

また先日、イギリスは夏時間から冬時間へ移行し、日の入りが1時間早まったことで一段と「秋の夜長」を感じるようになりました。

さて、今回も9月後半にキャンプ旅行で訪れたスコットランドの人気観光スポットを紹介します。

新型コロナウイルスが現在も猛威をふるっていますが、収束したらぜひ訪れてほしいおすすめの場所です。

■ ホグワーツ特急のモデルとなった「蒸気機関車ジャコバイト号」

スコットランド北西部、イギリス最高峰ベン・ネビスの麓町フォート・ウィリアム（Fort William）から西海岸の港町マレイグ（Mallaig）まで、全長68kmを走るウエスト・コースト鉄道（West Coast Railways）には通常の列車とともに「蒸気機関車ジャコバイト号（Jacobite Steam Train）」が現役で活躍しています。

映画『ハリー・ポッター』シリーズに登場するホグワーツ特急のモデルとしても知られるジャコバイト号は4月下旬から11月中旬までの期間限定（2020年は11月13日まで）での運行。乗車料金が往復£43、1等車は往復£65（2020年10月現在）となかなかの値段にもかかわらず、1日1往復または2往復しかしないため、事前の予約が必須の人気観光機関車です。

今回、私たちが旅行を計画した9月後半の平日でも2週間前にはすでに1等車が完売、一般車も残り1〜2席でしたので乗車券の入手は容易ではありません。

そんな貴重な乗車券は片道だけでも購入は可能ですが、割引率が低く、往復とたいして変わらない料金設定のため、ほとんどの乗客が往復で乗車し、約6時間（マレイグで約2時間のフリータイム含む）の列車の旅をのんびりと楽しむようです。

さて、港町マレイグからスカイ島へ向かうことにした私たちは今回、ジャコバイト号の乗車ではなく、途中にある人気の展望ポイント「グレンフィナン高架橋（Glenfinnan Viaduct）」でジャコバイト号の撮影に挑むことにしました。

■ ジャコバイト号の人気撮影スポット「グレンフィナン高架橋」

高さ30m、長さ381mの「グレンフィナン高架橋」は1897年に建設された世界で最も古いコンクリート製の高架橋です。

▲ 世界最古のコンクリート製高架橋「グレンフィナン高架橋」

映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』（2002年）ではホグワーツ魔法学校に向かう主人公ハリーと親友ロンが空飛ぶ車でこの高架橋に着地し、後ろからモクモクと煙を上げたホグワーツ特急に迫られるといった場面で登場。

そんなロケ地としても知られるグレンフィナン高架橋はハイランド地方の大自然とジャコバイト号の雄姿がともに望める絶景スポットとして人気です。

フォート・ウィリアムからグレンフィナン高架橋のある村グレンフィナン（Glenfinnan）までは28km、車で30分ほどの距離ですが、村にはジャコバイト号も停車するグレンフィナン駅があるので列車でも訪れることができます（所要時間約35分）。

今回、私たちはフォート・ウィリアム10時15分発のジャコバイト号を撮影するため、グレンフィナン・モニュメント（Gkenfinnan Monument）にも近いビジターセンター隣の駐車場（有料）を利用。平日にもかかわらず、朝10時に到着した時点で駐車場はほぼ満車でした。

そして、そこから高架橋へ続くトレイル（遊歩道）を進みます。周囲にはトレイルへ向かう人たちばかりですから、まず迷うことはありません。

▲ グレフィナン・ビジターセンター近くのトレイル入口（10:12時点）

舗装された道を数分進むと右手前方にグレンフィナン高架橋が見えてきます。

▲ トレイルから望むグレンフィナン高架橋（写真中央↓）

ビジターセンターから10分ほどで高架橋の手前、道標のある分岐点に到着。ここから、道標の左方向、舗装されていないトレイル（VIADUCT TRAIL）＆ビューポイント（VIEWPOINTS）へ進みます。

▲ 分岐点の道標。左方向ビューポイントへ。

▲ トレイルを進み、ビューポイントへ向かう人々（10:12時点）

途中、最初のビューポイントとして、高架橋を下から望む場所に案内板が設置されています。

▲ グレンフィナン高架橋を下から望むビューポイント

トレイルは高架橋下を通り抜けて、眺めのいい高台へと続きます。

そして、絶好の撮影ポイントを求めて、人々が続々と上がっていきます。

▲ 撮影ポイントに向かう人々（10:23時点）

ビジターセンターから、20分ほどで高架橋のビューポイントに到着。

この日は天候もよく、麓から絶えず人が登ってきましたが、ビューポイント周辺では早々と撮影の準備を済ませて食事をとる人やお気に入りの撮影ポイントを探して歩きまわる人、グレンフィナン高架橋を背景に記念撮影する人など……なかなかのにぎわいで到着後も飽きることなく、待機時間が楽しめます（笑）

▲ ビューポイントからの眺望。（10:26時点）

ビューポイントの案内板にはグレンフィナン駅からのトレイル（約1.5km）も紹介されています。

▲ グレンフィナン駅からのトレイルが記載されたビューポイントの案内板。

さらにジャコバイト号の通過予定時間になるとカウントダウンを始める人もいて、ビューポイント周辺はさらに盛り上がりをみせます。（10:45〜10:50）

ただ、この日のジャコバイト号は出発が遅れたのか？ なかなか姿を見せず、このカウントダウンはそのあと、何度も繰り返されました（笑）

そして、遠くに汽笛の音が聞こえると「来たよー！ 準備はできてる？！」「もちろん！」「大丈夫!!」など、観客同士の楽しい掛け合いがあり、ジャコバイト号が姿を現すと同時に歓喜の声が上がりました。

▲ ビューポイントからジャコバイト号を確認（11:00時点）

ジャコバイト号がグレンフィナン高架橋に差しかかると観客の誰もが撮影や観賞に夢中となり、美しい風景のなかを華麗に走り去る機関車の姿に見入ってました。

▲ グレンフィナン高架橋を通過するジャコバイト号（11:01時点）

目の前を通過するジャコバイト号は車内から手を振る乗客や車掌の姿が確認できるほどの至近距離です。

▲ 蒸気を上げて走り抜けるジャコバイト号。

ジャコバイト号が高架橋を走り抜ける時間は1分にも満たないほどでしたが、ハリーポッターの世界観そのままのショータイムに誰もが満足した様子でした。

ハリーポッターファンなら一度は訪れたい場所ではないでしょうか？

ぜひ、スコットランドへ訪れた際には足を運んでみてください。

ただ、公共交通機関でお訪ねの際はくれぐれも運行スケジュールの確認をお忘れなく。

夏でも本数が少ない路線ですのでタイミングが悪いと数時間待つことになります。

■ WEST COAST RAILWAYS

・ URL： https://westcoastrailways.co.uk/

■ Glenfinnan Visitor Centre NTS

・ 住所： Glenfinnan, Scotland PH37 4LT

・ URL： https://www.nts.org.uk/visit/places/glenfinnan-monument