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先日のプランタン・オスマン本店に続き、翌日11月19日からは、ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマン店のクリスマス・ショー・ウインドーが始まりました。いつもであれば、館内のクリスマスツリーがひと足先に設置され、そのあとにショーウインドーのお披露目があるのですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンで、店舗は閉鎖されたまま年末商戦の幕開けになりました。
人通りの少ないオスマン通りに輝くクリスマス・ショーウインドー
ギャラリー・ラファイエットの今年のクリスマステーマは「クリスマスの旅(Le voyage de Noël)」。外出制限により、不要不急の外出は禁じられているため、まだ多くの人に披露できる状態ではありませんが、店舗が建つオスマン通り沿いのショーウインドーは、クリスマスの準備ができています。
パリの百貨店ギャラリー・ラファイエットのクリスマス装飾が今日から開始。先日のプランタンに続き、パリ市内が続々と年末年始の雰囲気に包まれていきますね! pic.twitter.com/UgKht5AYCu— 加藤亨延 地球の歩き方フランス・パリ特派員 (@arukikataparis) November 19, 2020
SNSに上げたものは、ショーウインドーがオープンした日の様子です。
この時期の風物詩に、多くの通行人は足を止めて見ていましたが、ロックダウンのため通りに例年のようなにぎわいはなく、雰囲気はずいぶん違います。
ロックダウン明けを待つ店舗内のクリスマスツリー
建物内のクリスマスツリーも準備ができています。本館中央に設置された恒例の巨大ツリーには、プレゼントやエキゾチックな花々や木々、猿などがデコレーションされ、周囲には魚が泳ぎます。そしてツリーの上部にはプロペラ飛行機が。フランスから異国に飛んできたかのようです。
パリの百貨店ギャラリー・ラファイエットのクリスマスツリーを取材してきました。ロックダウンで店舗は閉められており、まだお客さんはいませんが、館内の年末準備はすでに整っています。30分に1回、光と音のショーが行われます! pic.twitter.com/WLy5lHiU3L— 加藤亨延 地球の歩き方フランス・パリ特派員 (@arukikataparis) November 20, 2020
SNSに上げた映像はクリスマス装飾オープン2日目に、メディア向けに公開された時のもの。ところで、ツリーの上部に飛行機が飾られていますが、どうしてだと思いますか? じつはこの飛行機、テーマが「旅」だからだけではありません。実は、こんな歴史がありました。
20世紀初頭、ギャラリー・ラファイエットでは、屋上での飛行機着陸に2万5000フランの懸賞金が出されていました。その賞金をかけて、それまでローラン・ギャロスなど数人の著名な飛行士が挑戦を検討しましたが、屋上という滑走距離が長く取れない場所であるため断念。成功した人は誰もいませんでした。
しかし、1919年1月19日に、ジュール・ヴェドリーヌというフランス人パイロットが、コードロンG.3というプロペラ機を使い、屋上への着陸に挑みます。そしてギャラリー・ラファイエットと通りを挟んだ向かい側、ソシエテ・ジェネラル銀行の屋上にメディアが陣取るなか、着陸。飛行機を大破させつつも、成功させました。その時の飛行機をイメージしています。