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ワクチン接種の分配が進むサンフランシスコ、今週から特別ウェブサイトが設置され、自分のグループが来たら接種のお知らせをもらえる特別サイトの設置も完了しました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
2021年1月19日の会見でわかったこと
今週も1月19日にブリード市長と、サンフランシスコでコロナ対策の指揮を取るコルファックス博士による会見が行われました。今回の会見では現時点でのワクチン接種の状況についての説明があり、現在サンフランシスコでは、2万8000人以上が接種を受け、2回目の接種を完了した数は6300人程度という現在の状況を公表。この数のほとんどは医療従事者だという説明も行われました。
また1月19日から、現在のワクチン接種状況を観覧できるサンフランシスコ市のウェブサイトを設置、ここから自分のグループの番になった際に通知を受け取れるように情報を記入するシステムも導入されています。これで自分の番がきたら、混乱なく速やかにワクチン接種を行えるようになります。
加えて、翌日に行われる大統領就任式について、たとえ喜ばしいことでもグループで集うことを抑制し、自宅に留まることが推奨されました。
現在のサンフランシスコの感染状況
ブリード市長の会見のあと、コルファックス博士が現在の状況についてデータを交えながら説明がありました。新規感染者の増加が続くサンフランシスコ、現在の1日の平均は333人にまで増加しています。また人口10万人当たりの感染者数38人という数値は1月上旬の42人から多少減少したものの、高い水準をキープ。
現在サンフランシスコでのICUの空き状況は24%と、ベイエリアの平均と比べても比較的空きがありますが、今後の状況次第でまた変化するため、いままでと同じように自宅に留まり、ほかの人との接触をできるだけ防ぐことを強く推奨し、会見は終了しました。
アウトブレイクで新たな変異種が明らかになったベイエリア
今週初め、12月のクリスマス直後に同じベイエリアにあるサンノゼの医療機関で起きた院内感染が、(L452R)と呼ばれる新たな変異種のウイルスであったことがニュースで伝えられました。これは英国で見つかった変異種とはまた違った種類で、同じく感染力が強いことからアウトブレイクが発生してしまったと考えられています。
この変異種については、まだ詳しい情報はわかっておらず、現在近郊のサンフランシスコにもこの変異種の感染が広がっているかもしれないと懸念されています。
カリフォルニア州の感染状況
年末の大型ホリデーが終わり約2週間経った現在、カリフォルニア州の新規感染者数は徐々に減少傾向に向かいつつあります。ここ1週間の1日における平均感染者数は3万3181人、先週の4万4087人に比べてもぐっと数が減少しているのがわかります。
ただ先週と変わらず、州全体の99.9%を占める54の郡が最も危険という紫レベルに降格した状態は依然として続いており、州全体のICUの空き状況も0%。南カリフォルニアでは、死体安置所の空きがなく大型冷凍トラックが代用されているという厳しい状況も変わっていません。
最後に
このコラムを書いている1月21日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は2万9362人・死者数274人。先週の2万7535人・死者数237人に比べ、今週の新規感染者数の増加は1827人。1日の平均数は261人・陽性率4.3%・人口10万人当たりの感染者数38.5人という数値です。先週の1日平均数342人・陽性率4.7%・人口10万人当たりの感染者数31.6人とという数値と比べて、多少減少はしたものの、あまり変わらない状況が続いています。