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現在のバレンシアのコロナウイルス感染予防規制

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2021年1月31日
公開日
2021年1月31日
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残念なことに、スペイン内務省は2021年2月1日から28日までの間、感染者の増えている日本人の入国を禁止することを決めました。在住許可証や就労・留学ビザ保持者など例外はありますが、短期出張や観光でのノービザでの入国はできなくなります。詳しくはコチラをご覧ください。

私の新年への願いは、とにかくコロナ禍が徐々に収束に向かうことでした。が、スペインでは年明けに感染者が急増。クリスマス休暇中の感染が多かったのでしょう。現在コロナウイルス対策の規制は自治州ごとに異なり、同じ州内でも感染者が特に多い自治体には特別措置がとられています。また、変更も多いため、他州の状況までは把握できていませんが、現在のここバレンシア州での規制内容をお話ししたいと思います。

◆州境封鎖。州への出入りの際は、仕事、通学、通院などの正当な理由を証明するものが必要です。

◆バレンシア市、アリカンテ市、カステジョン市をはじめとする人口5万人以上の計15市の週末封鎖。休日祝日の前日午後3時から翌日午前6時までの間は、州境同様正当な理由を証明するものがない限り出入りができません。土曜日も休日とみなされるので、郊外に住む私は金曜日午後3時から月曜日午前6時まではバレンシア市に入ることができません。

◆午後10時から翌朝6時までの外出禁止。

◆テイクアウトとデリバリー以外は飲食店全面営業禁止。

◆生活必需品(食品や薬)以外を扱う商店は18時閉店。生活必需品とそうでないもの両方を扱う店舗では、18時以降は生活必需品のみの販売となります。

◆非同居人との集まりは、公共の場所では屋内外にかかわらず2人まで。

◆自宅または私有の場所での集まりは、屋内外を問わず同居人のみ(介助、介護、子供が非同居の両親を訪ねるなどの例外はあり)。

◆スポーツ施設の閉鎖。

などなど。私たちはいま、こんな規制の中で生活しています。学校や役所、企業は通常通りですが、保護者からは学校閉鎖をするべきだという声もあがっています。子供が学校に行けることはありがたい反面、感染のリスクもあるので難しいところですね。

私の通常の生活に特別な支障はありませんが、週1回オリーブオイルのテイスティングでバレンシア市内に行っても、お茶をすることも友達に会うこともできないことを不便に思います。生活必需品を扱う商店が18時に閉まってしまうことには、いまは慣れました。が、先日大型スーパーCarrefourに行った際、生活必需品以外のコーナーは18時で閉まるので先にタオルやキッチン用品をカートに放り込み、18時を過ぎてのんびり食品コーナーをまわってレジに行ったところ、生活必需品以外は18時以降は会計もできないと言われ、泣きました……(車で30分以上かけて行ったんですよ!!)

〈たわわに実をつけたオレンジの街路樹に癒やされます。コロナでも自然の営みは変わらず……〉

ちなみに、1週間前の発表では、バレンシア州の人口10万あたりの感染者は1,339.67人。マドリッド州の946.53人やカタルーニャ州の639.67人に比べ、かなり多い数字です。数ヵ月前までは、バレンシア州は比較的状況のいい州だったというのに。

横浜寄港中のダイアモンド・プリンセス号での集団感染から早いものでもう1年。あの頃は、対岸の火事でしかなかったコロナウイルスですが、3月にスペインで感染が爆発し、約11ヵ月経ちます。まだあとどのくらいコロナ禍を生きることになるのか、考えると暗くなります……。すでにセビージャのフェリアやセマナサンタは今年2021年も中止のアナウンスがありました。おそらく火祭りも中止になることでしょう。2年連続で火祭りがないなんて前代未聞なのです。火祭り職人さんや火薬産業、民族衣装店なども大きな打撃ですね。晴れてスペイン旅行ができる日が戻ってきた暁には、皆さん、どうぞバレンシアに活気をつけにいらしてくださいませ。

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