
【バレンシアの火祭り②】どこに泊まればいい?
2021.3.24
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気がつけば、いつの間にか3月も下旬。本来ならバレンシアの3月は春の訪れを感じるなかでユネスコの無形文化遺産に登録されている火祭り(LAS FALLAS)が催され、町が一年で最も活気づく月なのです。昨年はお祭りは始まったものの、いよいよ本番という時点で急遽中止になってしまい、今年2021年は完全に中止。火祭りが生きがいの多くのバレンシアっ子のほか、最終日に燃やすファジャを制作するアーティストたちや民族衣装の職人たち、火薬職人たちのほか、観光業はもちろん町角のあちこちに建つチュロス屋さんにいたるまで大きな経済的打撃を受けました。
来年こそはいつものように火祭りが催され、日本からも大勢の方が見物に来られることを心から願っています。そんなわけで今月は、来年以降火祭りを見に来る方々への情報を提供したいと思います。
まずは火祭りの時期からいきましょう。
火祭りは毎年2月の最終日曜日の夜にセラーノスの門前で催される、ラ・クリダ(LA CRIDA)と呼ばれる開始宣言式典でスタートします。ただ、この時点ではまだ最終日に燃やされる"ファジャ"は町なかには一切設置されていません。大きなものだけは時間がかかるので、3月に入り1週間ほど経つと設置が始まります。
〈ラ・クリダで火祭りが始まる〉
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com
火祭りには、子供の部の小さな"ファジャ"は15日の朝9時、大人の部の大きな"ファジャ"は16日の朝8時までに完成させないといけない、というルールがあります。15日の夜だとラストスパートでまだ仕上げ中のところもあるので、完成した形で全部揃うのは16日の朝から19日の夜までになります。なので、火祭り見物に来るならこのいずれかの日にバレンシアにいられるようにスケジュールを組んでくださいね。日本のガイドブックやウェブサイトに「12日から」と書いてあるものがありますが、これは間違った情報が拡散されたものです。
〈クレーンを使って"ファジャ"の仕上げ中〉
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com
〈"ファジャ"は人形と紹介されがちですが、実物を見ると人形以上のものですね〉
©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com
ちなみに火祭りはバレンシア市はもちろんのこと、郊外でも催す町があります。バレンシア市と隣接する4つの町だけでも、大小合わせて700以上の"ファジャ"が設置されるんですよ。このすべてが19日の夜に灰になります。