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【バレンシアの火祭り③】本番前にバレンシア滞在するならどんな楽しみ方がある?

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2021年3月31日
公開日
2021年3月31日
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コロナ明けに大勢の方がバレンシアの火祭りに来てくださるように、日本のガイドブックにはあまり載っていない火祭り情報をお届けしています。今回が3回目。第1回目に書いたように、火祭り最終日に一斉に燃やす"ファジャ"を町のあちこちで見られるのは3月16日~19日の4日間のみです。とはいえ、2月の最終日曜日に開始宣言式典が催され、火祭りスタートは3月1日からということになっています。

3月の前半にバレンシアに来ることになり、少しでも火祭りを楽しみたい場合はどうすればいいか? 今回はそれをお話しします。

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

まずは爆竹ショー。3月1日から毎日14時に市役所広場で爆竹ショー"マスクレタ(mascletá)"があります。5分弱の間爆竹を轟かせるだけなのですが、バレンシアっ子はこれが大好きで、日々大勢の人が押し寄せます。真ん前で聞きたければ早めに着いていないといけません。最初は「なんでわざわざ爆音を聞きに行くの?」と不思議に思っていた私も、その後毎年何度か聞かないと気が済まなくなりました。慣れてくると、たかが爆音でも「今日はよかった」「今日はイマイチ」とかあるんですよ(笑)最終日に近づくほど混むので、3月前半の平日だと比較的見やすいです。なお、スリが出ることがあるそうなので、注意してください。

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

爆竹ショーは、スペインでもっとも豪華な民族衣装で着飾ったミス火祭りたちが市庁舎のバルコニーから見学します。終わってしばらくすると列をつくって市庁舎から退場するので、近くで見たい方は"出待ち"してみてくださいね。

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

最終日に燃やす"ファジャ"は日本では張り子人形と言われるものの、最初の写真をご覧のようにたくさんの人形やオブジェの集合体です。ファジャのまわりには、ほぼ等身大の"ニノット(バレンシア語で人形の意味。これなら張り子人形と言えるかも)"がいくつも置かれることが多いのですが、各ファジャがニノットをひとつ選び、ニノット展(exposicón del ninot)が開催されます。2月に始まり3月15日頃までで、場所は芸術科学都市にある科学博物館1階、2020年の入場料は€3でした。大人の部と子供の部を合わせると、合計700以上ものニノットが展示されるんですよ。来場者は大人の部からひとつ、子供の部からひとつ気に入ったニノットに投票することができます。このコンテストで1位になったニノットは、火祭り博物館に永久保存されるのです。それ以外は全部灰に……。ニノットは社会を風刺したものが多く、世界の政治家や王室メンバー、サッカー選手なども登場するのでおもしろいですよ。またおかしな着物姿の日本人女性やへんてこなサムライも見かけます。

©TVCB, Valencia. Todos los derechos reservados. www.visitvalencia.com

また、3月になると町のあちこちに揚げ菓子の屋台が出ます。チュロスもありますが、火祭りのお菓子といえば、カボチャのドーナツ(buñuelos de calabaza)なので、ぜひこちらもお試しを。

ほかの火祭りプログラムはその年によって日にちや内容が変わることもありますので、詳しくは観光案内所にお尋ねください。

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