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前回の記事でもお伝えしたように、カリフォルニア州では先週金曜日(2021年5月27日)にワクチン接種を終えていない層に対して新たな推奨プログラムが発表されました。サンフランシスコの6月上旬の様子をお伝えします。
ワクチン接種推奨プログラムの内容
5月27日、カリフォルニア州ニューサム知事は、6月15日に規制を取り払ったフルオープンに向けて新たな対策を打ち出しました。これは、ワクチン接種をまだ終えていない層に向けて、推奨を呼びかけるもの。このプログラムは3種類用意され、カリフォルニア州在住で12歳以上であれば、誰でも自動で参加できる仕組みが取られています。
まずは1500万ドルの懸賞金を用意し、6月15日までにワクチン接種を終えた当選者10名に、150万ドルを支給すると発表。続いて「$50,000 Fridays」というプログラムも設立し、毎週6月4日と6月11日の金曜日に15人の当選者を選び、5万ドルを支給。こちらもワクチンを接種するだけで自動的に当選するチャンスを与えられる仕組みが組まれています。
とどめは5月27日から接種を受けた先着200万人に、もれなく50ドル分のギフトカードを進呈する、というもの。このギフトカードはバーチャルで、スーパーやオンラインショッピングで使用ができます。このようにカリフォルニア州では、いままでワクチンに懐疑的だった層に向けて、より直接的な形で接種を推奨する取り組みがはじまっています。
サンフランシスコのワクチン接種の状況
サンフランシスコ市の公式サイトによると、現在12歳以上のサンフランシスコ市民で少なくとも1回目の接種を終えた割合は78%。すでに52万人の市民がワクチン接種を完了しています。先週の77%からわずかですが、確実にその数は増加中。現在は町のあちこちに「ウォークイン接種が可能」というサインを見かけるようになってきました。以前に比べてより気軽にワクチン接種ができる環境が整いつつあります。
また、町の様子ですが天候がよくなってきたこともあり外出する人が徐々に増えつつあります。町なかではまだマスクを着用する率が高く、屋内はもちろん屋外でもマスクをしている人たちを多く見かけます。
サンフランシスコの街の様子
ワクチン接種が徐々に進むカリフォルニア州、サンフランシスコでも郊外からの観光客が徐々に戻りつつある状態です。5月の最終末の連休には、サンフランシスコでは郊外から訪れた観光客が多く、交通量もパンデミック前にほぼ戻りつつあります。
画像は観光のメッカ、フィッシャーマンズワーフの様子。以前はがらんとした様子でしたが、先月から名物のクラムチャウダーを食べる人たちを見かけるようになってきました。観光客はおもに近郊からですが、徐々に州外からも増える見込みです。
カリフォルニア州の感染状況
カリフォルニア州の感染状況、今週も順調に減少傾向にあります。今週の平均新規感染者数は987人。ついに1000人を下回りました。これは、ここまで数が下がったのは、実に2020年4月から1年数ヵ月ぶり。ほぼ余程のことでもない限り感染の危険は回避できる状態まで到達しています。
州全体の今週の人口10万人当たりの平均感染者数は2.2人・陽性率0.8%・ICUの空き状況34.5%。陽性率も1%以下に割り込みました。ワクチンの摂取率は今週のところ、54.8%。今週来週に、新しく州知事が打ち出した対策がどう影響するかに注目が集まっています。
最後に
このコラムを書いている6月3日、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は3万6718人・死者数546人。先週の3万6626人・死者数542人に比べ新規感染者数はわずか92人と、ついに100人を下回る状態まで到達しました。1日の平均感染者数は13人、陽性率0.5%、人口10万人当たりの平均感染者数1.4人とこちらの減少状況も順調です。