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先進国を中心にワクチンの接種が進んでいますが、それにともなって国境を越える安全な移動方法を模索し始めています。香港のフラッグシップキャリアであるキャセイパシフィック航空とその傘下であるLCCの香港エクスプレスがそれぞれ「ワクチンパスポート」について実証実験を行いました。(写真提供:キャセイパシフィック航空、香港エクスプレス)
新型コロナが落ち着いてきたとしても、一気に渡航を解禁するのは再び感染拡大のリスクが高まるのでワクチンを接種した人から対応しようというのがワクチンパスポートです。世界にはスイスの非営利組織であるコモンズ・プロジェクトが世界経済フォーラムとの連携で行おうとしている「コモンパス」、国際航空運送協会(IATA)が世界の航空会社23社と共同で開発を進めている「IATAトラベルパス」、アメリカのDaonという生体認証技術を持つ企業が開発した「VeriFLY」などがあります。
基本的には、どのワクチンパスポートにも、本人の名前、パスポート番号、PCR検査の陰性証明、感染歴、ワクチンの接種歴などがスマートフォンに記録されます。乗客はいずれかのワクチンパスポートのアプリをインストールします。チェックイン時に航空券を提示すると同時にアプリを開き、QRコードが表示させます。グランドスタッフはそのQRコードをスキャンすると本人の新型コロナの情報がわかるので、大丈夫であれば搭乗手続きが進められるという流れです。
日本政府も導入を決定しましたし、日本航空(JAL)と全日空(ANA)は日本政府の発表より先だって実験を始めています。好む好まないにかかわらず世界でこの動きは止まらないと思いますので、どのようになっていくのか注目していきたいと思います。