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【ウェールズのフットパスを歩く】 リーン半島のおすすめスポット②「ブライシュ岬」&「マウル山」

June

June

イギリス特派員

更新日
2021年7月18日
公開日
2021年7月18日
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Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)

連日気温25℃を超える夏真っ盛りのウェールズより、今回もリーン半島(Llyn Peninsula)のおすすめスポットを紹介します。

アングルシー島(Isle of Anglesey)の南西、ウェールズ北西部からアイルランド海までおよそ50km伸びるリーン半島は7世紀以降、突端に浮かぶバードジー島(Bardsey Island)へ向かう巡礼地として知られるようになりましたが、現在は手つかずの大自然が残る風光明媚な場所として、観光やアウトドアを楽しむ人々でにぎわいます。

そして、リーン半島の最西端にある「ブライシュ岬(Braich-y-Pwll)」一帯はバードジー島を望みながらフットパス「ウェールズ・コースト・パス(Wales Coast Path)」を歩くことができる人気のハイキングエリアです。

いまだ新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっていますが、事態が収束したらぜひ訪れてほしいウェールズのおすすめの場所です。

▲ フットパス「ウェールズ・コースト・パス」の案内板

■ リーン半島最西端「ブライシュ岬」と「マウル山」

西はアイルランドの海岸、東はスノードニア国立公園、北にアングルシー島があって、南にはバードジー島が浮かぶ美しい景観に囲まれたリーン半島の西端「ブライシュ岬」はバードウオッチングのポイントでもある「マウル山(Mynydd Mawr)」を中心に全長870マイル(およそ1400km)のフットパス「ウェールズ・コースト・パス」の一部になっていて、ウェールズの雄大な自然を楽しみながら歩くことができます。

▲ ブライシュ岬入口に設置された案内板

現在、ブライシュ岬一帯は自然保護団体「ナショナル・トラスト(National Trust)」が管理し、いつでも自由に散策が楽しめるよう整備されています。

▲ マウル山周辺の様子

ウェールズ語で「大きな山」を意味するマウル山ですが、標高は700mほどの小高い丘で誰でも気軽に頂上へ登ることができます。

▲ マウル山へ続くフットパス

マウル山周辺にはリーン半島原産のリーン羊(Lleyn Sheep)が放牧されていて、のんびり草を食む姿を間近で見ることができます。多産で栄養価の高い羊乳がとれるリーン羊は真っ白な羊毛が特徴で毛用と食用の価値をあわせもつ品種です。

▲ 人馴れし近づいても動じないリーン羊たち

山頂からはバードジーの聖なる島の景色を楽しむことができます。

アーサー王伝説に登場する魔法使いのマーリンが生まれ埋葬された場所とも言われるバードジー島はブライシュ岬から約3kmと近い割に潮流が激しく、昔は小舟で渡航するのが困難だったことから、迫害されたキリスト教徒の避難所となり、島に骨を埋めた聖人が2万人はいたとされます。

そのため、島のあちこちには修道院の遺跡が残っていて、カソリック修道士の巡礼地として尊ばれるようになりました。

▲ マウル山から望むバードジー島

バードジー島は1979年よりバードジー・アイランド・トラスト(Bardsey Island Trust)によって管理され、国立自然保護区になっていますが、島内には農場や宿泊施設もあり滞在が可能です。

▲ ブライシュ岬のフットパスとバードジー島

▲ フットパス「ウェールズ・コースト・パス」の案内板

ブライシュ岬周辺は人為的な騒音がなく、海や風、鳥や羊など、自然が奏でる音だけを聴きながら、リラックスして、大自然のパノラマを満喫する……まさにウェールズの旅の楽しみ方そのもの。

アクセスはあまりよくありませんが、何もない場所でただただのんびり過ごしたい人におすすめのウェールズ北西の果ての地です。

■ ブライシュ岬への行き方

・ ロンドン・ユーストン(London Euston)駅から鉄道でクルー(Crewe)駅で乗り換えてバンガー(Bangor)駅へ(約4時間15分)。

・ バンガー駅からカナーヴォン(Caernarfon)行きのバス(5C)でカナーヴォンへ(約30分)。さらにプルヘリ(Pwllheli)行きのバス(12番)とアベルダロン(Aberdaron)行きのバス(17番)に乗り継いでアベルダロンへ(約1時間45分)。

・ アベルダロンからブライシュ岬入口まではおよそ4km、徒歩で約1時間、車で約8分。

■ Mynydd Mawr

・ 住所: Aberdaron, Pwllheli LL53 8BY

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