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今年もカンヌ国際映画祭が始まりました。会期は2021年7月6日~17日。いつもであれば5月に開かれている同祭ですが、今年はコロナの影響で7月になりました。昨年はコロナ禍の真っ只中ということもあって、例年通りの開催が中止になり、2年ぶりのイベントです。
現地の様子を紹介します。
今回大きく変わったのが、公衆衛生に対する意識とオンライン化。いままで参加者には、入場用の許可証を受け取ると厚い紙のプログラムと大量の印刷物がもらえました。毎日配られるお知らせの印刷物もなし。ほぼすべてオンライン化されました。オンライン化は衛生上の理由もありますが、ただでさえ環境に負荷がかかる巨大イベントにおいて、できる限りその負荷を減らしていこうという理由もあります。
会場の入場には、感染拡大を防ぐための証明が必要です。ワクチン接種完了の証明や、接種を完了していない人の場合は、48時間以内の陰性証明の提示などが義務づけられています。会場内には無料の検査場があり、ワクチン接種が完了していない場合は、そこで48時間以内ごとに検査を行って陰性である証明を更新します。
渡航制限がある国が多いため、海外(特にEU域外)からフランスを訪れづらくなっています。そのため、会場内にいる映画関係者や記者などの数も例年より少ないです(毎年カンヌ国際映画祭は、一部を除いて一般には開放されておらず、関係者向けのイベントとして行われています)。また、出品作に出ている役者さんで、「本当は来たかったけど来仏を見送った」という話もちらほら耳にしたり、ニュースで聞きます。
会場内にいると例年と比べて少し違いを感じる今年ですが、一方でカンヌの町なかはにぎわっています。フランス国内およびEU域内の移動は緩和されており、夏のバカンスシーズンにも入りつつあるため、観光客の数はそれなりに多い印象です。
さて、今回のカンヌ国際映画祭では、いくつかの日本関連の新作映画が出品されています。その様子は、順次「地球の歩き方ニュース&レポート」でお届けしています。