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サワディーカー、バンコク特派員のぴっぴです。今回紹介するのはタイ発祥のスーパーフード 「ライスベリー」。タイの国立大学が開発した新品種のお米で、近年人々の健康への関心が高まるなか、世界中から注目が集まっています。
いったいどんな栄養があってどんな効果が期待できるのでしょうか? 現地在住の私もハマっているライスベリーの特徴や炊き方、気になる味についてもレポートします!
ライスベリーは2003年に、タイ国立のカセサート大学の研究機関「ライスサイエンスセンター」で開発されました。タイの最高級品種である「ジャスミン米」と「黒米」を自然交配させて生まれた新品種のお米です。ジャスミン米の味と香り、黒米の高い栄養価と、それぞれのいいところをうけついでいます。
その大きな特徴は深紫色の細長い米粒。この紫色は抗酸化作用をもつポリフェノールによるものです。ライスベリーは玄米なので食物繊維も豊富。そのほか亜鉛、鉄、ビタミンE、ビタミンB1、Bカロチン、葉酸、オメガ3など多くの栄養素がふくまれています。
美肌効果、アレルギー改善、便秘解消、生活習慣病の予防(糖尿病・肥満・がん・高血圧・動脈硬化・心臓病など)などの効果が期待できるのだそう。まさにスーパーフードですね。甘い食べ物が多いタイでは、とくに肥満や糖尿病予防において注目されています。
・参考URL: 木徳神糧株式会社
・参考URL: researchoutreach
近年タイではライスベリーをあつかう飲食店がふえ、身近な健康食品として認知度が上がっています。タイ現地のスーパーやコンビニであれば、たいていどこでもライスベリーを手に入れることができます。
私も先日、タイの大手スーパー「Tesco Lotus(テスコ・ロータス)」で購入してみました。穀物類コーナーの棚で発見。値段は1kg99バーツ(≒335円)と、意外にリーズナブルです。
ライスベリーは日本米と同じように炊飯器で炊くことができます。ライスベリーに豊富に含まれているポリフェノールは水溶性で、炊飯器で炊くと栄養をとりこぼさずにすむのです。
ライスベリーは基本的に洗う必要がありません。洗いすぎると食感や栄養価が損なわれてしまうので、気になる場合はサッとすすぐ程度にしておきましょう。水分量は白米と同じで大丈夫。やわらかいご飯が好きな方は水分量を少し増やし、噛みごたえのあるご飯が好きな方は少なめで炊いてみてください。
玄米は炊飯に時間がかかりがちですが、ライスベリーは白米と同じ時間で炊きあげることができます。できあがるのを待っていたら、ふんわりと香ばしい香りが漂ってきました……!
それではいただきます! 口に入れるともっちりプチプチとした歯ごたえ。内部はやわらかくて、甘く香ばしい風味があります。ジャスミン米のいい香り、そして黒米のもちもち食感がかけあわさって最高においしい。
日本人の口に合いやすいですし、私はとっても好みです。 スパイスカレーをかけて一緒に食べても相性ばっちり♪ 炊き立ては香り高く食感もいいのですが、時間をおくとふっくら感が減ってパサパサしてしまうので、1回分ずつ炊くことをおすすめします。
ライスベリーはいろんなレシピとの親和性も抜群で、タイ現地の飲食店ではサラダやスイーツなどさまざまなジャンルの料理に使われているので、いろいろ開拓してみるのもいいですね♪
タイにはいろんな種類のお米があるので、ミックスして好みの配分を探すのも楽しいですね。先日わが家では、白米とライスベリーを1:2の割合で炊いてみました。炊きあがるとライスベリーの紫色が強すぎて、白米の白色は完全に消失(笑)。
ライスベリー単体の場合とさほど味に変化はなかったですが、白米をまぜるとよりふっくら感がでた気がします。ライスベリーの香りや味が苦手という方は、白米の割合を増やしてみると食べやすくなるかもしれませんね。ライスベリーは白米にくらべてGI値(※食後血糖値の上昇度を示す指数)が低いので、それもうれしいポイントです。
栄養満点で香り高くおいしい、優秀なタイのスーパーフード「ライスベリー」。お米好きな方は多いと思いますが、せっかくなら栄養価の高いお米が食べたいですよね。日本ではなかなか手に入りにくいので、タイ旅行のおみやげとしても喜ばれるでしょう。
現在は新型コロナウイルスの影響で自由に旅行ができませんが、事態が収束したらぜひタイでライスベリーを実食してみてくださいね。我が家の食卓にも積極的にライスベリーを取りいれていこうと思います。それではまた次回の記事でお会いしましょう!