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前回の記事「いよいよ本日7月10日からスカンジナビア航空が日本路線を再開、羽田就航へ」で紹介したデンマーク・コペンハーゲンのカストラップ空港から最もアクセスしやすいスウェーデンの都市が、今回紹介するMalmö(マルメ)です。
時間にして、カストラップ空港からマルメ市内までは電車でわずか20分から30分ほどです。ストックホルムのアーランダ空港からは、1時間ちょっとのフライトと約40分のバス、またはストックホルム中央駅から電車で4時間30分で市内まで来られることと比較すると、その近さがよくわかります。
そのため、特にスカンジナビア航空を利用する時はカストラップ空港がターミナルとなるので、マルメは非常に訪れやすいスウェーデンの都市となります。デンマーク観光ついでに、スウェーデンへ日帰りで行ってみたい、あるいはデンマークの物価が高いから、スウェーデンで宿泊しようなど、気軽に訪れやすいのです。
そこで今回は、昨年11月の旅行を基に、自転車で巡るマルメのおすすめを紹介します。
移動に便利なレンタルサイクル
マルメはコンパクトな町ながら、観光名所は点在しています。市内の移動手段としてはバスがありますが、それよりも時間制約の少ちろん付いていますし、カバンを置くスペースもあります。
レンタル方法は、まずはウェブページ経由でユーザーアカウントを作成(レンタル時に使用するピンコードも設定)と支払いを行います。駐輪場に設置されている機械に、支払い後メールで送られてくるユーザーIDと設定したピンコードを入力すれば、簡単に自転車を利用できます。返却時も同様にユーザーIDとピンコードを使用して、返却します。専用アプリをダウンロードすれば、近くの駐輪場を探したり、空き状況を確認することができます。
マルメ市内には自転車専用道路が縦横無尽にあり、道路は平坦なところばかりなので、体力を消耗し過ぎることもなく、安心してサイクリングできます。ただひとつだけ気をつけたいことがあります。周りに自転車を乗っている人がいなかったら、そこは自転車で走ってはいけない道路かもしれないのでちょっと要注意です。
夕日を眺める絶景スポット
デンマークとマルメを繋ぐ全長約8kmにも及ぶ橋、Øresundsbron(エーレスンズブローン)。
夕日をバックに、この橋の美しい写真を収められるのがStrandparkenです。マルメ中央駅からは自転車で20分程度です。カモメやハクチョウが優雅に泳いだり湖岸にたたずんだりする姿を見ることもできます。また遠くにはカストラップ空港の滑走路上に光るライトも見えたりします。
ちなみに、ØresundsbronはNetflixにもある「Bron (ブローン)」という刑事ドラマシリーズの舞台ともなった橋です。北欧サスペンスファンにとっては興奮すること間違いなしの観光スポットです。
また、町なかからここへ来る途中には、サウナが楽しめる人気スポット「Ribersborgs Kallbadhus」があったり、マルメを象徴するねじれた高層マンションTurning Torsoを海辺から眺められたりと海岸沿いに立ち寄りスポットやフォトスポットがいくつもあります。
食の宝庫、フードコート
町なかには、歴史を感じる博物館から奇抜なデザインの立体駐車場など、芸術性の高い建物が多いです。
なかでも目を引いたのが、マルメの食を楽しめる「Malmö Saluhall(マルメ サールハール)」です。中央駅から自転車で2分のところに位置する木造のモダンな建物は、エコフレンドリーな印象を受けます。中には、地元食材を使ったスウェーデン料理や、海が近いからこそ楽しめるシーフード料理を提供する店、またベーカリー、ジェラテリア、ピッツェリアなどたくさん入っていて、多くの人でにぎわっています。
その中でも自分が選んだのはラーメンです。スウェーデンにいると日本のようにおいしいラーメンになかなか出合えませんが、ここにある「Pink Head Noodle Bar」は間違いなく日本の味でした。自家製麺、鯖で出汁を取った醤油ラーメン「Saba Soba Ramen」140kr(約1777円)はこれまでスウェーデンで食べた中で一番おいしかったです。透き通ったあっさりとしたスープとコシがほどよい麺の絶妙なマッチは何杯でも食べれそうなほどでした。
ひとりで行ってもよし、パートナー、家族や友人とそれぞれが食べたいものを買ってシェアするのもよし、いろんな楽しみ方がある市民の食事処です。
市民の憩いの場、フォトジェニックな自然の数々が彩る公園
自然が美しいマルメには、大きな公園がいくつもあり、週末は市民でにぎわっています。
中でもおすすめなのはマルメ最大の公園「Pildammsparken(ピルダムスパルケン)」です。中央駅から自転車で11分程度で来ることができます。
11月は紅葉が進み、落ち葉がたくさん落ちていて、色彩豊かな景色を見せてくれました。そんな景色を眺めながら、ゆっくりくつろぎつつ、日向ぼっこするのがおすすめです。とても背の高い木々が立ち並ぶ並木道は圧巻です。
マルメと言えば、スウェーデンの中では犯罪が多い町というイメージですが、旅を通して、それがいい意味で覆されました。ほかのスウェーデンの町と同様、心配なく安全に、まったく怖い思いをすることなく過ごすことができました。そのため、いまではまた訪れたい町のひとつとなっています。
これから旅行計画をするなら、スウェーデン国内旅行の際はもちろんのこと、デンマーク国内旅行やストップオーバーついでにちょっとプチ旅行にも、マルメをぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。