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ノルマンディー上陸作戦の演習も!中世の廃墟カーカム修道院跡

小野 雅子

小野 雅子

イギリス特派員

更新日
2021年7月25日
公開日
2021年7月25日
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イギリスには各地に「元は中世の修道院だった」という廃墟が残っています。今回案内するカーカム修道院も、そのひとつ。

なぜこんな修道院跡の廃墟が、あちこちに散在するんだろう?というと、かの有名なヘンリー8世による「修道院解散令」がその原因。1536年から1541年にかけて多数の修道院が閉鎖、破壊されたからです。

たとえば筆者はいま、家族を訪ねてヨークシャーに滞在中なのですが……近くにあるだけでもセントメリー修道院、ウィットビー修道院、そしてこのカーカム修道院などの廃墟があります。まさに廃墟ざんまい。笑

さてカーカム修道院、設立は12世紀。広大な敷地には、中世ゴシック形式の立派な建築だったことが容易に想像できる廃墟が残っています。

正面のゲートハウスなど細やかな装飾が美しい部分も多く残り、とてもフォトジェニック!

ピクニックや休憩にちょうどいいベンチなどもあるので、ウオーキングを兼ねて訪ねるのに向いています。

敷地はダーウェント川に面しています。今こうして見ると、のどかな田舎の風景にしか見えませんよね?

でも実はここ、第2次世界大戦中にノルマンディー上陸作戦の演習にも使われていたんですよ。当時のチャーチル首相が視察に訪れて、この川辺で演習を見守る姿が写真に残っています。

カーカム修道院跡を所有・運営しているのは史跡保存団体イングリッシュ・ヘリテージ。入口にある小さな建物に入場受付、ショップ、トイレがあります。

イギリスに数多く残る修道院跡の中でも、ちょっと変わった戦時エピソードも併せ持つカーカム修道院跡なのです。

■カーカム修道院跡

・住所: Kirkham Priory, Malton Ln, York YO60 7JS

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