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デルタ株の感染拡大が注目されるなか、高いワクチン接種率を誇るサンフランシスコでも新規感染者が先週から大幅に増加を始めています。今週の市内の様子をレポートします。
CDCがマスク着用の推奨を発表
デルタ株による感染増加にともない、先週7月16日にサンフランシスコを含むベイエリアの保健局が、共同でワクチン接種に関係なく屋内でのマスク着用を推奨するとの声明を発表しましたが、今週になってCDCが7月27日にまったく同じ声明を発表しました。
これにより今週は、ワクチン接種の有無と問わず屋内でのマスク着用が全米規模で強く推奨されることとなります。ただしサンフランシスコでは、6月15日からマスク着用の規則がなくなり徐々に市民が屋外でマスクをする姿は減少しているなか、屋内ではほぼ全員がマスクを任意で着用している状態。この発表による大きな変化はないと思われます。
市内飲食店のパークレットの持続が正式に認可
パンデミックのなか、飲食店を支えた歩道脇に設置された屋外飲食スペース「パークレット」。こちらはパンデミック中の対応として期間限定で設置されましたが、フルオープニングを迎えた後での継続して使用ができることが正式に可決されました。
これによって今後もサンフランシスコでは、外食する際にパークレットが設置されたレストランであれば、今後も屋外・屋内どちらかを選択することができます。
サンフランシスコのワクチン接種状況
サンフランシスコの公式ウェブサイトによると、今週時点16歳以上で少なくとも1度目のワクチンを接種した割合は84%、2度目のワクチン接種を完了した割合は77%。今週も先週に比べてそれぞれ1%上昇しています。ワクチンを積極的に接種したい層はすでに接種を終えているなか、毎週1%ずつ摂取率を上げているのは、自治体が地道に努力を行なっている証拠。
今後、市や連邦政府の職員だけでなく、大きな企業がワクチン接種を社員に対して義務付ける動きが高まっていくと、さらにこの数は上昇すると考えられます。
カリフォルニア州の感染状況
気になるカリフォルニア州の感染状況ですが、今週州全体の1日あたりの平均新規感染者数は7474人。先々週の1618人と比べるとここ2週間で4倍以上の上昇しています。現在感染者数が多いのは、先週と変わらず人口密度の高いL.A郡に加え、リバーサイド郡とL.A近郊に集中。州の統計によると人口10万人あたりの感染者数は14.2人。人口10万人あたりの死亡者数は0.03人。
コロナ感染による入院者数の数も、6月中旬から徐々に増えはじめ、現在は3768人。ワクチン接種が進むなか、今年の1月中旬のピーク時(2万2500人)の数ほど増加はない、と予想されるものの、今後どこで増加を食い止められるのかが焦点となります。
最後に
このコラムを書いている2021年7月29日、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は3万9918人・死者数561人。先週の3万8518人・死者数560人に比べ、今週の増加数は1400人。1日の平均数は200人。先週あっという間に100人台になったとレポートし、わずか1週間ですでに200人台に突入しています。拡大が始まるとあっという間に増加してしまう新型コロナ、今後の動きをレポートします。