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Tere!(エストニア語で、こんにちはの意)
2021年8月20日、エストニアは再独立(独立回復)30周年を迎えました。おめでとうございます!
記念日当日は朝7時から国会議事堂脇にて記念式典がありました。写真中央に見える塔の上の旗が見えるでしょうか? その塔の上に掲揚される国旗の国こそこの地を治める国であると、中世のその昔から守られてきたしきたりなのです。あーーー今日もエストニアの国旗が掲揚されていくーーーという光景を見るひととき、感慨深くてつい涙がこぼれてしまいますね(ね、と言われてもほとんどの皆さんは共感しづらいかと思いますが 笑)。
この写真はいただいたもので、カヤ・カラス首相がスピーチしているところです(ちなみにエストニアの現在の大統領はケルスティ・カリユライド大統領で、大統領も首相も女性が務めています)。
この日は式典のほか、世界遺産の「歌と踊りの祭典」でおなじみの「歌の広場」で夜7時からソングフェスティバルがありました。私はコロナ禍なので行動を控えましたが、たくさんのエストニア人さんが集まっていたそうです。
おしまいにしようかと思ったのですが、もう少しだけ↓
エストニアでは「独立はいいことばかりじゃなかった」「独立直後はかなり生活が厳しかった」「先が見えなかった」と耳にしてきました。当時幼かった人に尋ねても「食べものがなかった」「お店が開いてなかった」「〇〇を食べて飢えをしのいだ」「お友だちが引っ越して寂しかった」という話をよく聞きました。なので、独立と引き替えにして失ったものの大きさ、独立の尊さ、独立を維持するたいへんさとその甲斐をこの日あらためてしみじみと感じました。
また私はエストニア人ではありませんので、片側からエストニアの再独立を見て手放しで喜ぶことはできません。エストニアが再独立することで、エストニアで生まれ育ったロシアの子供たちがここを去ったことを思うと胸が痛みます。
当事者にしかわからないこと、部外者だから感じることを少し重ね合わせて、みんなで新しい時代の安定とは何かを考えていければと思いました。
もちろん時間が悲しみを癒やすことはないと思います。当事者の方の気持ちを何より尊重したいと思います。
少し重くなってしまいました。ごめんなさい。
またここで会いましょう!