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新型コロナの影響で長らく閉館していたNobel Prize Museumが2021年8月21日に再オープンしました。
これにともない、21日と22日の両日、サーカス団Cirkörによるアクロバティックなパフォーマンスが館外で、ライブパフォーマンスや英語とスウェーデン語によるガイドが館内で行われたりしました。また、入館時にノーベル賞メダルをひとり1枚プレゼントされるという計らいもありました。
そして、今回の再オープンから始まった特別展が「Nobelfesten – festernas fest(ノーベルフェステン-フェステナズ フェスト)」です。日本語に直訳すると、あらゆるパーティのなかのパーティということで、ノーベル賞晩餐会に登場する食事、ゲストの衣装、会場内装飾、そしてゲストによるスピーチの裏側に迫った興味深い内容となっています。2023年3月まで続く長期のエキシビジョンです。
展示内容の一部を紹介します。
常設展示とともに、エントランス付近には学生が各賞をイメージしてデザインした環境に配慮されたカラフルなドレス
(左)カール16世グスタフ王の燕尾服と(右)シルヴィア王妃が1995年に着用し、娘であるヴィクトリア皇太子が2018年に再着用したドレス
バックにはフラワーデコレーションの一部も(授賞式の会場となるコンサートホールや晩餐会の会場となるストックホルム市庁舎は、ノーベルが晩年を過ごしたイタリア・サンレモから届く2万5000本もの花で毎年彩られます。)
座席表(1250名のゲストをもてなすために、プランニングはその年の春先から始まります)
メニューの紹介
晩餐会は1929年までグランドホテルで開催されていました。ゲストが増えてきたので、1930年から現在までストックホルム市庁舎で開かれています。
また、過去のテレビ放送を流す演出もあります。
なかでも興味が注がれたのは、食事に使用される食材についてです。スウェーデンの選りすぐりの食材を利用し、ノルディックな味を提供していて、また、できる限りムダを出さないように、食材のあらゆる部位を使用しているとのことでした。
毎年スウェーデン国内はもとより、世界中から注目を浴びるノーベル賞晩餐会。裏方として関わる方たちが伝統を守りつつ、時代の変化とともに、新たなことにチャレンジしたり、切磋琢磨していることがわかる展示となっています。
コロナが落ち着いたら、ぜひこちらの博物館に足を運んで、実際に味わってほしい体験です。
※紹介した写真については、Nobel Prize Museumの許可を得て掲載しています。また展示内容については、予告なく変更される場合があります。
Nobel Prize Museum
・住所: Börshuset, Stortorget 2, Old Town, Stockholm
・営業時間: 木~日 11:00~17:00(変更の可能性があるので、ウェブサイトで要チェック)
・入場料: 65歳以上90kr、19歳以上130kr、18歳以下無料、学生90kr、団体(15人以上)100kr/人、無料/12月10日(ノーベル賞の日)、Stockholm Passの利用など
・最寄りの駅: 地下鉄グリーンライン又はレッドライン「Gamla Stan」下車後、徒歩約約5分