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ブエノスアイレス市内の春から夏に向かうこの11月の時期に満開の青紫の花JACARANDA(スペイン語ではハカランダが一番近い発音)ですが、ジャカランダとして知られるのはブラジルから日本に送られたのがきっかけになっているためのようです(ポルトガル語はJAはジャと読みます)。
ハカランダはホウオウボク、カエンボクと並んで、世界三大花木のひとつです。
現在のアルゼンチンの北部のトゥクマンあたりが原産のようで、TARCOタルコという名前で呼ばれることが多いそうです。
もっともアルゼンチンのトゥクマンやサルタという地名はスペインの植民地時代、そしてアルゼンチン共和国になり州になったためできた名前のため、結局ブラジルの南部などもだいたい同じ地域であり、亜熱帯の気候で原生していました。
その樹木が首都ブエノスアイレスの町を彩るようになったのは、フランス出身の造園家のカルロス・タイスが1891年市の公園局長となり、市内に一年中花がたえないように、ハカランダだけではなく、セイボ(赤)やラパチョ(ピンク、黄色、たまに白)、ティパ(黄色)など、アルゼンチンの各地にある花木を季節に合わせて植え、整備したのが始まりと言われています。19世紀末からの100年以上経つの樹木もありますので、15m以上の大きいものもあります。
ノウゼンカズラ科で、和名は、桐モドキ、 紫雲木というそうです。街路樹ですから大木で、花は桐の花の小さいのが集まっているような感じです。葉っぱはオジギソウ的ですが、この植物の学名は、Jacaranda mimosifolia(ハカランダ ミモシフォリア)すなわち、オジギソウのようなハカランダという意味だそうです。なお、ハカランダといっても、別の種類もあるそうです。アルゼンチンのはこのハカランダ ミモシフォリアです。
メキシコシティのものも有名ですが、これは日本人の方が桜を植えようとして、結果気候的に合う南米から持って行ったハカランダにしたという逸話があります。
種が平たいおせんべいのようにも耳たぶのようにもなっています。なお、葉が落ちて花だけになり、また葉が出てきます。なお、実は3月頃も11月の市内満開ほどではないですが、葉桜ならず葉ハカランダが見られることもあります。
花の見頃は約3週間ほどです。今年は暑くて花見どころじゃありませんでしが、パレルモ公園のイタリア広場からスペインの塔近くのスポットで花のトンネルのそぞろ歩きをたのしみました。
アルゼンチン的に撮影すると人を中心にしてこんな感じになります。
日本的には地面を下にすることも。この方が木の大きさがわかるでしょうか。
どんなふうに撮ってもとってもきれいです。
ブエノスアイレス市内には1万本以上のハカランダがあるそうです。
早くて10月末、遅くて11月の中頃に咲くハカランダの見頃にいつか、ぜひ、ブエノスアイレスにいらっしゃってくださいね。