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8. かわいいウズベキスタン陶器よりどりみどり!タシケントの食器市場チンネバザール

伊藤 卓巳

伊藤 卓巳

ウズベキスタン特派員

更新日
2022年1月10日
公開日
2022年1月10日
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サローム(こんにちは)!
ウズベキスタンで外せない観光スポットといえば喧騒のバザール。タシケントではガイドブックに必ず載っているチョルスーバザールをはじめ、食料や日用雑貨、衣料品など何でも売っている大きなバザールがいくつかあります。
しかし、バザールのなかには特定の品が揃っている専門性のあるバザールもあります。今回はそのなかから、食器や台所用品ならほぼ何でも揃うチンネバザールを紹介しましょう。

最近、ウズベキスタンでは小物雑貨、特に模様がかわいい陶器や食器があつい注目を集めています。フェルガナ盆地のリシタンやブハラ近郊のギジュドゥヴァンなどがその産地として有名ですが、陶器を買いたいけれどそこまで行く予定がない、または立派な陶器でなくてもウズベキスタンらしい食器が欲しい! という方。または大きいバザールで買いたいけれどお目当ての品があるかわからないし、ぼったくられるかもしれないし…とご心配の方におすすめなのがチンネバザールです。

チンネとはずばり陶器や陶磁器の意味で、英語のchina(「中国」の他に「陶磁器」の意味もある)が語源と思われます。タシケント南西部に位置し、市内中心部からは少し遠く地下鉄でもアクセスできないところにありますが、陶器をお求めの方には行く価値があります!

まずバザールに入って目に付くのは、紺と白のコントラストが美しい綿花柄模様の食器。綿花といえばウズベキスタンを代表する農作物であり、ウズベク人家庭の8割は使っているであろう(※個人的直感です)the・ウズベク食器です。どれでもいいからこの国らしい食器が買いたい! という方は、まずは置いておくだけでキッチンのウズベク度がグンとアップするこの食器を揃えられることを猛烈におすすめします。小さいお皿や湯呑みは1万スム(2022年1月現在のレートで約100円)前後、大きめのお皿やティーポットは2万スム前後が相場。

あまり他の場所では見ない朱色の綿花柄食器も売っていました

なお食器を選ぶ際は、汚れやキズなどがないかしっかりチェックを。逆にこのような食器はアウトレット品として安く売り出していることもあります。

スリに気をつけながら、どんどん奥まで進んでみましょう。右も左もとにかく食器屋さんという壮観な光景です。
日本だと同じ業種の店が同じ場所に固まることはあまりありませんが、この国なら当然のこと。お互いライバルなのでは…と心配したくなりますが、そういう概念はあまりないのか店主同士の仲も良さそうです。

私がおすすめするお店は、このバザールでは珍しく、観光地のお土産屋さんで売っていそうな色鮮やかな食器を揃えているお店。といっても外国人を見ても熱心に客引きしてくることは(おそらく)なく、店主の方は商売っ気のあまりなさそうな、でも購入した食器をしっかり梱包してくれる親切で物静かなおじさんです。

店内に入ると飛び込んでくる美しい食器の数々。何色も使われているカラフルな食器、緑色をベースに草花が描かれたお皿、この国で縁起のいい果物といわれているザクロが描かれている長皿…などなど目移りしてしまうこと間違いありません。

お土産屋さんだと5ドルとか10ドルといわれそうな綺麗な食器が並びますが、ここの相場は小さめのお皿で1万~2万スムほどと格安。値段を聞いたときは聞き間違えたかと思って聞き直してしまうほどでした。

ただ場所はバザールど真ん中にあり、見つけるのは難易度高め。私も何も見ずにもう一度行くのは無理かもしれません。というわけでこのお店でいただいた名刺を載せておくので、これを手がかりに向かってください(電話はウズベク語・ロシア語のみ対応可)。バザールは優しい方ばかりなので、この写真を見せたら行き方を教えてくれるはずです。

市場をさらに見てまわっていると食器だけでなく、そのほか調理用品や台所用品も売られていることが分かります。このチンネバザールは食器市場だけでなく、台所用品なら何でも売っているバザールなのです。
ここまで来ると売られているのは外国人や旅行者には必要なさそうなものばかりで、レストランや食料品店、小売業者などが顧客と思われる、卸問屋のような店が並びます。さながら"タシケントの浅草合羽橋道具街"といえるでしょうか。しかしシャシリクの串やプロフ用のカザン(大鍋)、チェキチ(ナンの模様をつけるためのスタンプ)など、いかにもウズベキスタンらしい品々を発見するのも楽しいものです。

商品であるはずの鍋蓋に値段を書いている豪快な売り方をしていました・・・。

実はこの周辺は、ほかにも家電用品が中心に売られているアブサヒバザールや、衣料品や生地専門のイパドロームバザールといった市場もあります。ここはタシケントからサマルカンドなど西部の町へ向かう街道沿いにあり、昔から物が集まりやすいエリアだったためこのような特色あるバザールができたのかもしれません。

このエリアだけでバザールめぐりをするのもおもしろそうですが、いずれも大規模かつ興味が尽きないバザールで、下手したらこれだけで一日終わってしまうかもしれないのでご注意を…。

それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!

■チンネバザールChinnibozori

住所
Chinnibozori,Toshkent
営業日
月曜を除く毎日(予告なく変更となる可能性あり)
アクセス
地下鉄チランザル駅からタクシーで10~15分、または41・74番バスや40番マルシュルートカなどに乗りChilonzorbuyumbozoriバス停で下車後徒歩10分(※バスは混みあう上、バス停からのルートが分かりにくいのでタクシー推奨)
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