キーワードで検索
その時は突然やってきました。
一昨日1月14日の夜、北スウェーデンの友人がInstagramで、オーロラが見えたというストーリーをアップしていたので、何気なく10年ぐらい使っているオーロラアプリを開いてみると、とてつもなく大きく強いオーロラベルトがストックホルムの上にありました。
夜10時過ぎ、今回はついに、ストックホルムでの念願のオーロラ観測ができると期待して外へ出ます。
風は強いものの、気温は2、3度と比較的暖かいので、ズボンの下にタイツ、そしてTシャツ、スウェット、フリースを重ね着し、マフラー、防風ジャケット、ニット帽、手袋をして久しぶりのオーロラハンティング開始です。
しかしながらここはストックホルム、あらゆるところに人工の光の賜物、街灯が立ち並び、その明るさが空の様子を確認することを邪魔していました。また明るい月の光も相まってなかなかうまく空をはっきりと見ることができません。
それでも、北の空を見上げると、薄い緑色の明るさ、そしてオーロラが弱い時や発光した後に残る白いモヤモヤした層が見えたので、期待できました。
ちなみに今回使用するカメラは一眼レフカメラではなく、最新のiPhone13 proです。肉眼で緑色の光を見ることができなくても、白いモヤモヤ目がけてスマートフォンのカメラを向けると、写真には薄ら、しかしながらはっきりと緑色のオーロラをとらえることができます。
1時間ほど粘りましたが、肉眼ではおぼろげなオーロラがカーテンのように踊るのを確認できる程度で、動画でも薄らと見える程度にしか撮れずに、自宅へ戻ります。(ほかのスマホの性能はわかりませんが、最近のiPhoneでは動画でもオーロラを収めることができるので、スマホの進化には驚かされます)
それから30分ぐらいして、ふと窓の外を見ると、今までで最も強いオーロラが目の前で踊っています。
濃い緑色、そして少し時間が経つと、青っぽく、ピンク色も混ざる姿へと変化する幻想的なオーロラをここストックホルムでもしっかりと見ることができました。
そして今回なんといっても驚いたのは、オーロラの強さを表すKP値(0から9まであり)が2という比較的弱いオーロラ予報であったにもかかわらず、ストックホルムでも強いオーロラを見ることができたことです。
しかしながら、オーロラが強い日の翌日はオーロラが弱くなる場合が多いので、15日夜(日本時間16日朝)は期待できないかもしれませんが、それでも数日はKP値が高いので、天気とタイミングが許せば、ここストックホルムでもまだまだオーロラ観測できるチャンスがありそうです。
また、15日の国内ニュースでは、北スウェーデンではもちろんのこと、普段は滅多にオーロラを見ることができないスウェーデン南端のスコーネ地方まで、ほぼスウェーデン全域でオーロラを観測できたという報道がありました。とても珍しいことなので、オーロラフィーバーがスウェーデンをにぎわせています。
ストックホルムにおいては、今シーズン3回目のチャンスにして、ここ数年で最も強いオーロラを観測できました。
オーロラには11年程度の周期があると言われています。予測では今はピークに向けて、出現率が上昇する一途にあるようなので、今後数年はオーロラを見ることができるチャンスが増えそうです。
そのため、ぜひ海外旅行が気軽にできるようになったら、ぜひオーロラハンティングを計画してみてはいかがでしょうか。8月半ばから4月頃までがオーロラシーズンで、天気もよく比較的暖かい10月から11月、そして3月がオーロラ観測にはおすすめです。スウェーデンでのオーロラ観光地として有名な地域はキルナやアビスコです。