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サローム(こんにちは)!
イスラム教徒が多数派のウズベキスタンですが、戒律は比較的緩く、またソ連時代にウォッカやビールといったロシアの飲酒文化が流入してきたこともあって、お酒は問題なく飲めます。
しかしタシケントでお酒が飲める飲食店は意外と少なく、アルコール類が置いてあるお店はお高めのレストランやバーばかり。以前住んでいたサマルカンドでは、大衆酒場…もとい大衆シャシリク屋にだいたいお酒が置いてあったのですが、タシケントではそういったお店もなかなか見つかりません。
ただ我が家はオサケスキー夫婦ですので、日々タシケントでお酒が飲める店の開拓に余念がありません。そんななかで見つけた我が家お気に入りの飲み屋をひとつご紹介しましょう。
タシケント中心部から少し離れたSultonali Mashxadi通り。ここはタシケントでは貴重な飲み屋街で、居酒屋的お店やバーなどが約1kmに渡って続いています。
その一角にあるお店がジグリバー。ロシアやソ連文化に造詣がお深い方ならピンと来たかもしれませんが、ジグリとはソ連時代の大衆車の名前。ここはソ連ノスタルジック要素であふれたお店なのです。
店の入口に置いてあるのは、ソ連時代よく町角にあったという炭酸水自販機。
店内にはいるとロフトには店名になっているジグリ車が飾られ、BGMもどこか懐かしさを感じるメロディーの音楽。知人のウズベク人をここに連れて行くと、ああ昔この歌聞いたことがある! と感激していました。日本で今でも昭和歌謡ファンが多いのと同様、ウズベキスタンでも今もソビエト歌謡(?)を聞く人は多いようで、彼らにとっては懐かしの歌に耳を傾けながら飲むお酒は最高なのでしょう。
そしてお手ふきの袋に描かれているのはなんと5ソビエトルーブルという芸の細かさ!
それとは対照的に、メニューはQRコードから読み込む最先端方式。メニューは英語表記もあり、英語を解すフレンドリーな店員さんも多いので安心です。
さっそくビールで乾杯! 店員さんおすすめのビールは、カザフスタンビールのシムケントスコエ。とにかくお酒が安いウズベキスタンですが、このような飲み屋の生ビールでも2~3万スム(2022年2月現在のレートで約200~300円)ほどで飲めるので、お酒好きには天国そのものです。
黒ビールはこのナイスなジョッキに注いでくれます。初めてこのお店に行ったときにこのジョッキが気に入ってしまい、交渉したところなんと店員さんの独断で私たちに売ってくれました。そういうわけで今我が家に全く同じジョッキがあります(笑)
料理も充実のひとこと! ウズベキスタンらしい串焼肉シャシリクや豪快なステーキもありますが、私たちがまずチョイスするのはサーモンやニシンなど魚の前菜盛り合わせと生ハム。どちらも普段は全然食べられない代物なので、こういうときに補給しないといけないのです…。
お腹がいい感じに膨れたところで、ガッツリお肉の時間。羊肉や牛肉もいいですが、先日美味しさに感動したのは鳥ハツのシャシリク。これさえあればビールが無限に飲めそうです。
最後におすすめなのはトムヤムクン。タイから遠く離れたこの内陸国でトムヤムクン!? これが締めにぴったりの絶妙なお味なんです。締めのラーメンならぬ締めのトムヤムクン、日本でも流行らないかな…
この国では高いほうの部類に入るお店ですが、ガッツリ飲んで食べても予算は平均2000~3000円ほど。そして何より、この町で飲み屋といえばヨーロッパナイズされたバーが多いなかソビエトノスタルジーという独自コンセプトのお店で、それでいて私たちのような外国人でも地元客でも皆居心地良さそうに飲んでいるのがすばらしいところです。
人気のお店ですぐ満席になってしまうので、行かれる際は予約がおすすめ。店内にはダンスゾーンもあるので、静かな席がいい方はその旨伝えておくと良いでしょう。夜遅くになるとこの飲み屋街は酔客目当ての客引きや物売りが出没することがあるのでご注意を。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!