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タイ・バンコクで新型コロナウイルスに感染した私の体験談(ATK検査、PCR検査、隔離情報等)

Taeko

Taeko

タイ特派員

更新日
2022年3月12日
公開日
2022年3月12日
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皆様、サワディーカー。

2022年2月23日以降、連日、タイにおける新型コロナウイルス感染者新規感染者数が1日あたり2万人を超えるようになりました(https://www.coronatracker.com/country/thailand/ 参照)。PCR検査で判明していない人も含めると、かなりの感染者がいる状況です。

私(アストラゼネカ製ワクチン2回接種済み。ブースター接種は3月2日の予定でしたが、延期)も、2月下旬に、新型コロナウイルス感染症に罹患してしまいました。そこで、今回は、タイ・バンコクで新型コロナウイルスに感染し、治療を受け、回復した私自身の体験談(どのように感染が発覚し、どのような治療を受けたのか等)について書きます。また、隔離終了後、飛行機に乗れるのか等、今回調べて分かった情報も合わせて書きます。

●新型コロナウイルス感染症オミクロン株の初期症状

新型コロナウイルス感染症に感染したかもしれないと思ったのは、マスクをはずす飲食の時間があった日でした。確かな原因は不明ですが、狭い店内で友達と長居してしまったのが良くなかったように思います。

潜伏期間の長い人もいるのかもしれませんが、その日の帰宅後、喉が痛くなり、一緒に出かけた友達2人に、喉が痛くなった話をしたら、2人共空気が悪かったと言い、その内1人は1週間前からハウスダスト(!?)で喉がものすごく痛いと言っていました。ただ、私のスマートフォンにインストールしているAir Visualのアプリで大気質指数(AQI:Air quality index)を見たら(大気質指数に関しては、過去の記事「タイ・バンコクの大気汚染の状況とその対策について」で紹介済)、バンコクは50以下で、空気の状態は良く、別の友達に聞いてみたところ、大気は悪くないよ、という返事でした。

「コロナかな?」と友達2人にメッセージを送ったところ、「考えすぎ」と言われましたが、翌朝熱を測ったら、38度以上あり、解熱剤を飲んで1日寝ていました。38度以下に、熱が下がるまで、6~8時間おきに、タイレノールを3、4回程飲んだと思います(オミクロン株の場合、あまり高熱は出ないそうですが、私はわりと高めの熱が出ました。アストラゼネカ製ワクチンを接種した際も、副反応がかなり強かったので、反応しやすいタイプなのだと思います)。自宅にあった唾液で検査できるATK2種類で、2回検査し、陰性でしたが、後日、PCR検査を受けに行って、コロナ陽性が判明しました。

陽性判定が出るまで、家族にうつさないよう、念のため、自宅でも1日中マスクをして、マスクを外す浴室等にはアルコールスプレーもかけるなどの対策をして過ごしていましたが、その後、激しい咳が出るようになり、朝起きたら、マスクが外れており、夫にもうつしてしまいました。

濃厚接触者とも言える友達2人は、ファイザーを2回以上接種していたからか、その後も熱等出ることなく、なんともなかったそうです。喉が痛いと話していた人も、その後、喉の痛みは治ったそうです。一部報道によると、2022年、オミクロン株感染者の90%以上が無症状または軽症とのことなので(https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220113e.html参照)、喉が痛い場合や空気が悪いのかなと感じる場合は新型コロナウイルス無症状病原体保有者になっている可能性がありますので、そんな時は、他人との長時間に及ぶ飲食は控えたほうがよさそうです。

●自己診断のために新型コロナ抗原検査キット「ATK(AntigenTestKit)」※での検査

△タイ・バンコク、BTSアソーク駅貯㏍節のInterchangeビル内の薬局「Boots」。解熱剤「タイレノール」や喉スプレー、ATK、マスク等、充実しています。

現在、タイ・バンコク都内の企業や学校では、ATK検査が定期的に実施されています。薬局等でも、ATKが、お手軽に、購入できる環境になっています。売り出された当初は、1キットあたり300バーツ程していたのが、60~150バーツ位で購入できるようになっています。

少し前に調べたところ、最安値は、GPO Pharmacyという薬局(Google map→https://goo.gl/maps/wHsKtHYPkXRQyMhM9)で、20キットのまとめ買いが求められますが、1キットあたり40バーツで購入可能です。ただ、今年一度買いに行ったところ、完売でした。お店の前に2、3分いる間でも、ATKを買うために来ている人が何人もいましたし、次の入荷日の記載はありましたが、時間までは不明でしたので、なかなか購入できないのかもしれません。

また、昨年12月に、セブンイレブンでもATKを49バーツで販売開始したというニュースもありましたが(https://www.posttoday.com/finance-stock/stock/669563参照)、近所のセブンイレブンで確認したところ、「当店には入荷したことがない」と店員さんが話していました。50B以下で、お得に購入するのはなかなか大変そうです。

△LAZADAで購入したATK

私は、ATKをタイのオンラインインターネットのLAZADAで、67%オフになっていた、5キットまとめて買えば、1キットあたり約50BのATK(こちらの商品)を2つ購入しました。合計10回分で、私が購入したATKの中では最も最安値です。注文した翌日に届き、着払いで支払いしました(正確には翌日外出中だったので、翌々日に再配達してもらいました)。私は、隔離後までこのキットは使わなかったのですが、夫は、症状が出てから使用したATKの中で陽性判定が出た唯一のATKでした。株の種類やウイルス量によって、陽性が出たり出なかったりするのか分かりませんが、オミクロン株を判定できるATKの一つと言えるでしょう。

このATKは、隔離終了後、私も使ってみたのですが、英語の説明があり、大変分かりやすかったです。鼻でのATK検査は初めてでしたが、成人の私は、痛く感じませんでした。

今回、ATK検査で陽性が出たのは1種類でしたが、その他のATKで陽性になって、PCR検査でも陽性だったという人は少なくないようですし、陰性であれ、陽性であれ、一つの目安にはなるので、ATK検査は便利だとは思いました。隔離が終わってから、陽性判定が出たATKで陰性確認ができた時も、ホッとしました。

ATKには、使用期限がありますので、まとめ買いの際は、その点、ご注意ください。

なお、日本入国時に有効な検査方法の一つとして認められる場合のある「抗原定量検査(Quantitative Antigen Test)」は、タイ国内の一部の医療機関で導入されているようですが、これは薬局等で購入できるATKによる検査とは異なるものです。ATKによる検査は、日本入国時に有効な検査とは見なされませんので、ご注意ください(https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_20210615.htmlhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.htmlより抜粋)。

●サミティヴェート病院スクムビットでのPCR検査の受検

ATKでは陰性続きでしたが、夫にも熱が出て(解熱剤を1度飲み、測った時点では37度台)、念のため、PCR検査を受けることになりました。

タイ・バンコクには、日本語の通じる病院がいくつかあります。私がこれまで診察を受けたことのある病院は、バムルンラード病院、サミティヴェート病院、バンコク病院の3病院です。この3病院には、日本語通訳もいて、よい病院だと思っていますが、今回、私は、毎年健康診断を受けているサミティヴェート病院スクムビット(https://www.samitivejhospitals.com/jp/)でPCR検査を受けました。サミティヴェート病院スクムビットにおける日本人陽性(人)は、2021年4月 119人、5月14人、6月 58人、7月140人、8月138人、9月47人、10月15人、11月17人、12月14人、2022年1月515人、2月(25日間)108人となっており、多くの日本人が訪問していることも窺えるでしょう。

私が、事前に、サミティヴェート病院スクムビットのウェブサイトを見た時は、コロナ感染の症状がある人は直接ERに来るようにと記載があったのですが、到着した時には状況が変わっていました。そこではもう受付しておらず、普段よく利用している入口のほうへ行くと、PCR検査の場所が記載された下の写真の看板が設置されていました。

看板を見ても、第2ビル・特設クリニック(ARI)の場所がなかなか分かりませんでしたが、特設クリニック(ARI)は、サミティヴェート病院スクムビットG階スターバックスの前を右に曲がった駐車場中2階にあります。

この日は、特設クリニック(ARI)にいるスタッフの方に、PCR検査を受けたいと伝えたら、検査してもらうことがまだ可能でしたが、2022年2月25日更新の情報(新型コロナQ&A【第32版】(2022/2/25現在))によると、COVID-19陽性患者と濃厚接触者または ATK陽性者(感染リスクがある方)のサミティヴェート病院スクムビットでのPCR検査は3日以上前の事前予約が必要になっています(陽性結果は24~48時間、4000THB/電話020-222-122)。

●PCR検査を実施している病院

参考までに、私が分かる範囲で、タイ・バンコクで、新型コロナウイルス感染症の対応している主な病院及びPCR検査費用を以下に記載しておきます。いずれの病院も、現在、事前予約が必要になっています。

・Samitivej Sukhumvit Hospital(サミティヴェート病院スクムビット https://www.samitivejhospitals.com/jp/)-PCR検査費用4000バーツ

・Bumrungrad Hospital(バムルンラード病院 https://www.bumrungrad.com/jp)-4700バーツ

・Bangkok Hospital(バンコク病院 https://bangkokhospital-jsc.com/)-4300バーツ(帰国用は4000バーツ)

・MedPark Hospital(メドパーク病院 https://www.medparkhospital.com/en)-4000~4500バーツ

・Sukhumvit Hospital(スクンビット病院 https://www.sukumvithospital.com/home.php?lang=en)-2900バーツ

●陽性が疑われる場合の病院への行き方

陽性が疑われる場合のPCR検査で病院へ行く際、公共の乗り物は使用できません。タイの救急車は基本的に有料です。救急車を利用するほど重症ではなかったので、今回救急車については調べなかったのですが、病院へは、マスク着用で自家用車で自分で運転するか徒歩もしくはシーロー等の密にならない状態でお越しくださいとのことです。こんな時のために、コロナが流行っている中、タイ旅行をされる方は、PCR検査を実施している病院から遠くても徒歩1時間でいける範囲のホテルを予約しておくと安心だなと思わずにはいられませんでした。少なくとも、旅行の際は、解熱剤は必須アイテムだなとコロナ感染を機に感じました。なお、タイの無料の救急車では、10年程前調べた際、強姦されることがあるとニュースで目にしたので、最近は分かりませんが、利用はあまりおすすめできない気がしてしまいます。

●診察と新型コロナウイルス感染症の検査結果の連絡と処方される薬

陽性なら即強制隔離になると聞いたことがありましたが、今回、検査後、夫と私、各症状に合わせて薬をもらって、一旦、自宅に戻ることができました。

△病院での診察で処方された薬(コロナ陽性確定前)

夫と私はほぼ同じような症状だったのですが(ただ、夫は鼻水が出て、私は臭覚がなくなったという違いがありましたが)、私のほうが伝えた症状がひどかったので、私にだけ抗生物質を含む薬が処方されました。念のため、処方されたのか、もう熱はないと告げたのですが、2人ともに、解熱剤が処方されていました。検査費用1人4000バーツ、診察料1人1000バーツ、私の薬代1773バーツ、夫の薬代は70バーツでした。なお、バムルンラード病院、サミティヴェート病院、バンコク病院の3病院では、加入している保険や内容によってはキャッシュレスでの手続きが可能ですので、保険証書とパスポートは忘れないようにしましょう。

約24時間後に、夫へ、陽性通知のメールと電話があり、今後の隔離についての説明があり、スムーズな流れでした。医療逼迫している中、日本語で大変丁寧な対応をしてくださり、とても有難かったです。現在、コロナの株の識別はありませんでしたが、結果が届く前に話したタイ人のお医者さんの説明によると、今は、他のインフルエンザはありえないでしょう。症状的にも、確実に、オミクロンですよ、と話していました。

一つ不安になったことがあるので、そのことも書いておきます。陽性連絡のあった日に、「一度に11錠飲む抗ウイルス薬を夕方お届けします」と聞いていましたが、急遽隔離が決まった私たちは、なんらかの手違いで、その薬の受け取りができませんでした。当日、医療に関することは、ホテルの看護師にLINEをと言われていたので、夜にまだ薬が届かないと伝えたところ、翌日お届けすると言われました。しかし、そこには、11錠飲むという抗ウイルス薬はありませんでした。抗ウイルス薬が届いていないことも伝えてみましたが、病院に確認するという返事が来ただけで、返事はありませんでした。数日後、英語で電話があり、口頭での体調の確認がありましたが、突然すぎて、薬については聞きそびれてしまいました。かなり日数が経ってから、咳があまり改善しないことが気になり始め、病院にメールで抗ウイルス薬が届かなかったことを問い合わせた所、その後の先生の判断によってキャンセルされたのでしょう、というような返事でしたが、病院とのやり取りには、入院、入所者向けのLINEサポートが別に用意されていたので、先に、そちらへ連絡したほうがよかった気がします。

咳に不安があったため、もう80才を超えているものの長年薬の研究開発をしている父にもたずねてみたところ、抗ウイルス薬は発症後5日以内に飲むべきもので、それ以降は決して飲んではいけないと赤字で記載されたメールが届いたので、私は発症後日数が結構経っていて、初日の受け取りが失敗したので、翌日にはもう処方されなかったのかなと思えました。また、私より前に日本で感染したという友人らにもきいたところ、抗ウイルス薬は処方されず、治ったけど、咳はなかなか治らなかったとのことで、過去感染者からの話もきくことができて、このまま、咳がひどくなって、肺炎になってしまったらどうしようという不安がありましたが、気持ち的には楽になりました。

抗ウイルス薬は届かなかったのですが、陽性判明した翌日、別の薬(上の写真の薬)は届いています。

●滞在先や濃厚接触者らへの連絡

陽性者には、最初、病院から、今後どうすべきか、日本語で記載されたメールが2通程届くようです。(実は、私には、陽性通知のメールもなぜか届かず。なかなかつながらなかったのですが、電話して送ってもらったのですが、日本語での案内メールまでいただけるとは知らず、対応が遅くなってしまったのですが、夫に届いていたメールを後日見せてもらい、知りました)。

それによると、感染後連絡すべきところとして、4ヶ所記載されていました。1)在タイ日本大使館法人救護班(02-207-8502)、お住まいのオーナーまたは不動産会社、3)濃厚接触者:新型コロナのPCR検査を実施することもご依頼ください、4)会社学校・幼稚園、習い事等の所属先です。

なお、濃厚接触者の定義は、1)陽性者と同居している、2)陽性者と車に同乗した、3)陽性者の咳、くしゃみを浴びたか手に触れた、4)手の届く距離(1m目安)で、マスクなしで5分以上同席した(補足:お互いにマスクをしていた場合濃厚接触とはしません。片側がマスクをしていなかった場合は4)と同じ扱いとします。濃厚接触者が無症状または検査陰性の場合、さらに接触した者を濃厚接触者とはしません)。陰性であっても、病院側からの連絡では、14日間の自宅隔離が求められているようでした。

●陽性者は、自宅隔離、ホスピテルに入院、または、病院に入院

現在、陽性者には、状況に応じた隔離が求められます。病院の案内によると、症状が軽症で自宅でも過ごせる場合は自宅隔離、37.5度以上の発熱がなく、体内の酸素飽和度が96%以上ある、脱水、肺炎の症状がない状態、宿泊施設からの退去指示が出ている場合はホスピテル※へ入院、または、呼吸状態が悪化や肺炎が発症している状況、熱が続いており、栄養が撮れない状態、病院での継続的な治療を要する場合は病院への入院になります(※ホスピテルとは病院がホテルを病室として利用し、24時間看護師が滞在し、隔離を実施しながら入院する施設のこと)。症状や数値、各滞在施設等によって、対応は異なります。

隔離期間は、成人は10日間、小児は14日間の隔離を行うとあり、症状が始まった日(無症状の人はPCR実施日)を0日目として起算するとありますが、隔離期間については、病院または隔離施設常駐の看護師さんらへきくと教えてもらえると思います。

私の場合、症状的に、重症ではありませんでしたが、発症後すぐの受検ではなかったにもかかわらず、検知されたウイルス量が多いとのことで、隔離前に、血液検査及びレントゲン検査が追加になったようです(口頭で、夫経由で聞きました)。また、自宅療養にしたく、居住しているアパートのオーナーへ連絡したかったのですが、直通の連絡先が不明だったので、取り急ぎ、受付スタッフへ連絡したところ、自宅療養は許可できないと受付スタッフに即答されてしまったので(私のアパートでは、報告しなかった場合の罰金制度も有)、隔離施設での隔離生活となりました。なかなか隔離施設が見つからないという話を耳にしていましたが、今回、PCR検査をしてもらった病院から、提携している隔離施設の紹介があり、そこでお世話になれました。自宅から再検査のための病院訪問と隔離施設までの移動の際は、病院の車で送迎してもらえました。帰りは、ホスピテルのスタッフさんがタクシーを手配しましょうかと聞いてくれましたが、その時、まだ、たまに咳が出る感じがしていたので、念のため、歩いて帰りました。荷物が少なめにしていたつもりでしたが、結構重く感じました。

タイの隔離施設では、見知らぬ人で雑魚寝になるとか相部屋になるという話をSNSで目にすることが何度かありましたが、そのようなことがなく、本当に、ホッとしましたが、これは、行く病院や予算によって変わってくるのかもしれません。

●MADUZIHotelでの隔離生活

夫婦共に、咳が半端なく出る日がありましたが、隔離生活の環境は快適でした。今回、隔離させてもらったのは、Maduzi Hotel(https://www.maduzihotel.com/)でした。現在はなさそうですが、約10年前、日本人シェフのいるフレンチが有名で、友達と誕生日会をした懐かしのホテルで、今回初めて宿泊することになったのですが、綺麗なホテルでした。

隔離生活では、スマートフォンがほぼ必須のように感じました。

QRコードの読み込みやLINEでのやりとりができないと、不便そうです。

また、部屋によるのかもしれませんが、インターネットのつながりが悪かったので、WIFIのアカウント名を確認しましたが、正しく接続できてからも、WIFIの接続環境はいまいちでした。パソコン作業等には、別途、WIFIを持参しておいたほうが快適でした。

毎日2回体温と酸素飽和度を測り、症状と共に報告します。何かあれば、LINEで連絡できる仕組みになっていました。

食事は、毎食2つの選択肢があり、前日16時までに依頼する形式で、タイ料理、西洋料理、和食を定期的に楽しむことができるようになっていました。

メニューには記載がありませんが、喉がとても痛く、乾燥していたので、夜ご飯についてくる果物が食べやすく、とても待ち遠しく、楽しみでなりませんでした。私たちは利用しなかったのですが、ホテル内外のデリバリーもオンライン決済ができる方は利用できるようでした。食欲がないとはいえ、やはり、扉まで完成したご飯を届けてもらえるサービスは大変有難かったです。

仕事スペースもあり、夫は、日中、仕事がしやすい環境が整っており、この他、座り心地のよいイスが2つある部屋だったのがとてもよかったです。

到着時、深夜で、暗く、扉が閉まっていて、数日、存在に気付かなかったのですが、広いクローゼットルームがあり、そこに、洗面器や洗剤が用意されており、自分で、下着等洗濯することができるようになっていました。

隔離期間中、清掃はなかったですが、洗剤とたわし、トイレの掃除セットもあったので、自分で掃除できるようになっていました。

室内のお水やトイレットペーパー、茶葉、ゴミ袋等がなくなったら、最初に登録するホテルのLINEアカウントへ指定時間に連絡すれば(英語OK)、扉前まで届けてくれました。

快適な生活だったとはいえ、約1週間~14日の隔離性生活になると思いますので、荷物にはなりますが、使い慣れた日用品(ボディーソープ、シャンプー、リンス)等は持参したほうがよいように感じました。私たちは、好き嫌いがなく、また、食欲はあまりなかったので、食べもので困ることはなかったのですが、コロナ感染を機に、今まで以上に喉が渇きやすい状態になっていたので、マイカップと好きなティーパックと自宅にあったライムを絞って瓶で持ち込めばよかったかなと思いました。

デリバリーも利用できますし、室内にあるティーパックやインスタントコーヒーの粉や紙カップ(上記写真)はお願いすれば補充してもらえましたが、紙資源がもったいなく感じますし、若干、気が引けました。

スリッパはありましたが、バスローブや隔離ウェアなるものはありませんでした。私たちは、鞄1つに、ボディーソープと洗剤、マスクとパソコンと延長コードと下着と洋服を数着、トローチを入れた程度で隔離生活に入り、荷物はそれほど多くはなかったのですが、病院内敷地ですれ違った隔離生活に向かうタイ人の方はスーツケースで、そのほうが快適そうだなと感じました。

滞在ホテルでは窓を開けられないので、自分たちの咳でウイルスが濃縮している気がしてきて、持ち込んでいたアルコールスプレーを一度散布したのですが、床にワックスがかかっているせいなのか、しばらくすると、床から真っ白の粉が出てきてしまったので、散布しないほうがいいように感じました。

隔離中、夫はひたすら仕事していましたし、私にはかなりの睡魔があり、暇だと感じることは全くありませんでした。普段、0時前に寝ることはほぼなかったのですが、薬の影響か、22時前には就寝している感じでした。

●陽性後、いつ、飛行機に乗れるのか

サミティヴェート病院スクムビットでは、タイ出国を予定している方で、PCR検査で陽性になった場合、飛行機をキャンセルのために航空会社へ提出する書類「NO FIT TO FLY」の発行が可能とのことです。病院の説明によると、一度コロナ陽性になってしまうと、隔離期間が終了しても発症後最大50日間ウイルスの残骸で遺伝子が検出され、陽性結果が出ることがあるとのことです。このような長期に検出される遺伝子は感染力のあるウイルスではなく、ウイルスの残骸で、これによって病気を起こしたり、他人にうつしたりする心配はないそうですが、やはり、タイ滞在中や旅行中にコロナウイルス感染症に感染してしまうと、予定通りの移動が難しくなりますので、感染にはくれぐれも注意をしたほうが良いと感じます。今回、隔離施設から出る際、サミティヴェート病院スクムビットから受け取ったMedical Certificateには、free for air travelの一文が記載されていましたが、日本入国に際して、陽性判明後、PCR検査を受けずに日本への入国ができるという情報は見当たりませんでした※。各国・地域の入国制限・検疫措置は変更になる可能性がありますし、渡航前に、目的地や経由地の政府機関、大使館または領事館、保健機関等で最新の情報をご確認ください。

※現在、日本では、検疫所へ「出国前72時間以内の検査証明書」の提出が必要で、「出国前72時間以内の検査証明書」が提出できない場合、検疫法に基づき、日本への上陸が認められないことになります。なお、2022年3月9日午前0時(日本時間)より、鼻腔ぬぐい液を有効な検体として取り扱います。鼻腔ぬぐい液検体は核酸増幅検査のみ有効です(https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_20210615.htmlより抜粋)。

●最後に

以上、2022年2月下旬に、タイ・バンコクで新型コロナウイルス感染症に感染した体験談を書きました。感染時期によってそれぞれの対応は異なってくると思いますが、参考になれば幸いです。病床が満床または逼迫状態の中、大変温かな対応をしてくださった病院と隔離施設には、感謝の気持ちでいっぱいです。わずかながら、不安になった点はありましたが、タイ・バンコク滞在中のコロナ感染でこのようなサービスが受けられ、安心でした。

とはいえ、感染前から思っていましたが、実際に感染した後も、新型コロナウイルスには絶対に感染したくないと身をもって感じました。中には、無症状や軽症で終わる方もいそうですし、私自身、生活には不自由なかったので軽症なのだと思いますが、激しくなっていく咳で不安になりました。また、体力の消耗が激しく、現在も、まだ、臭覚と耳~首周りの違和感が元通りにはなっていません。そして、何よりも、私が感染したことで、周りの方に感染が広がらなかったとしても、様々なご迷惑をかけてしまうことになり、以前程の怖さはないにしても、新型コロナウイルスとその対策がより一層怖く感じるようになりました。今後は、これまで以上に、感染予防につとめ、一日も早い事態の収束を願います。

それでは、皆様、サワディーカー。

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