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徐々にウィズコロナの認識が広まるアメリカ、サンフランシスコ。今週は特に新たなニュースもなく徐々に日常に戻りつつある状態です。そんななか、サンフランシスコ市内で最も治安が悪いとされるテンダーロイン地区の改善対策についての取り組みも行われています。
テンダーロイン地区の非常事態宣言から2ヵ月経過
サンフランシスコ市のユニオンスクエアの西側に位置するテンダーロイン地区は、昔からホームレスが多く治安の悪い地区として知られています。コロナ禍によってこの状況はますます悪化し、2022年2月22日、ブリード市長は非常事態宣言を発令しました。現在状況の改善を促進する取り組みが行われています。
通りの清掃の強化や治安を管理するスタッフの増員に伴い、市役所広場の近くに「リンケージ・センター」とよばれる施設を開設しました。
ここでは1日3回の炊き出しに加えてトイレ、ランドリー、シャワールームの貸し出し、怪我や病気の手当て、ドラッグ依存に陥った人のケアなどが行われています。この非常事態宣言は90日間と定められており、さまざまな場所で改善が見られたものの改善した状況をどのように長期間に渡って持続していくのかが注目されています。
今週ブリード市長は市内のふたつのビルを市が購入し、ホームレス用の住居に使用すると発表しました。今回購入されたビルは今年秋から使用が始まる予定です。
サンフランシスコのワクチン接種状況
市の公式ウェブサイトによると、今週の5才以上を対象とした接種率は1回目が90%、2回目の接種率は87%。こちらに関しての変化は今週もありません。1日あたりのワクチン接種を行う平均数は45人。同じく横ばい状態です。
今週の段階で、カリフォルニア州の郡でワクチン接種率が高い郡は、
1. インペリアル郡 >95%
2. マリン郡 90.3%
3. サンタクララ郡 87.6%
サンフランシスコは相変わらず5位の85.9%ですが、今週初めてコントラコスタ群が追い上げ並ぶ形となりました。
カリフォルニア州の感染状況
今週のカリフォルニア州全体の感染状況。州の公式ウェブサイトによると、州全体の1日あたりの平均新規感染者数は1697人。先週の2939人、先々週の2782人と比べると今週はさらに減少しています。ただし過去8週間の人口10万人あたりの感染者数は6人。過去8週間の感染テストの陽性率は1.8%と、こちらはわずかですが上昇傾向にシフトしています。
最後に
この記事を書いている2022年4月14日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は13万4,369人・感染による死亡者数は844人。先週の13万3,942人と比べると今週の増加数は427人、1日の平均数は61人です。先週サンフランシスコを含むベイエリアが州内で最も感染率が高いとお伝えしましたが、平均感染者数に関していえば、ほぼオミクロン変異株の流行前の状態まで戻っています。
ただ先週お伝えしたように、現在サンフランシスコのテスト陽性率は4.5%・10万人のうちの陽性者数は13.8人。州平均1.8%と6人と比べるとかなり高い状況が続いています。