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MTR東鉄線(East Rail Line)では、紅磡(Hung Hom)と金鐘(Admiralty)駅を結ぶ区間の延伸工事が行われてきましたが、2022年5月15日に開通することが発表されました。この2駅の間には「会展駅(Exhibition Centre Station)」があるだけのわずか6kmの路線ですが、荃湾線(Tsuen Wan Line)とならび、香港島中心部と九龍を結ぶ路線として開通するのが待たれていた路線でした。
金鐘駅の外観(写真提供:MTR)
紅磡駅は東鉄線の始発 / 終着駅ですが、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)駅から距離がそれなりに離れているので、がんばって歩くか、短い距離だけどタクシーを使うか、こちらもちょっと離れた尖東(East Tsim Sha Tsui)駅まで足を運ぶ形で乗り換えるなど微妙に使い勝手が悪い駅でした。これがビクトリアハーバーに海底トンネルを掘って、これまたちょっとアクセスが悪かった湾仔(Wanchai)にある会議展覧中心(HKCEC)を通過し(それが会展駅)、いまやMTR最大のターミナル駅といえる金鐘駅につながるというものです。これで紅磡から金鐘までの所要時間が19分から12分と7分も短縮されます。また、これで金鐘から上水(Shueng Shui)までも乗り換えが必要なしとなり、所要時間は55分から40分と15分も短縮されます。
工事している会展駅周辺を撮影
車両は東鉄線では12輌編成でしたが9輌編成に縮小されます。ただ、一気に変えるのではなく徐々に9輌編成に入れ替えていく方針です。MTRのアプリには、車両ごとの利用状況を、混雑していれば黄色、空いていれば緑色としてリアルタイムで表示できるようにしました。
地下鉄の歴史を展示(写真提供:MTR)
これで九龍東部と新界(New Territories)東側の在住者は東鉄線と屯馬線(Tuen Ma Line)を、九龍西部と新界西側在住者は荃湾線や同じく屯馬線に分かれることになりそうです。特に通勤ラッシュ時の混雑解消にもつながりそうですし、香港観光もしやすくなったことは間違いないと思います。