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サローム(こんにちは)!
在ウズベキスタン・タシケント邦人の間で、時折話題にのぼる現地の服があります。けっこう見かける頻度が高く、日本人なら二度見、三度見せざるを得ないこの服。そこに書かれているのが……。
ひらがなの「て」一文字。
外国にいるとときどきおもしろ日本語Tシャツを見かけることがありますが、この服に書かれているのは「て」のみと潔いことこの上ありません。一度見たら忘れられないデザインで、シュールにも程があります。
私たちにとって全力で突っ込みたくなるこのブランドですが、「て」の真相は意外かつあっけないもの。このブランドは2019年に、ウズベキスタントライアスロン連盟代表でありミルジヨエフ大統領の娘婿でもあるウマロフ氏が創設したという7SABER(セーブル)。そう、「て」は縁起のいい数字7をデザインしたものだったのです。が、偶然にしては「て」に似すぎてますよね!
この7SABERはスポーツブランドとされているようで、何と2021年東京五輪ウズベキスタン選手団の公式ユニフォームにも採用。柔道選手団は事前合宿から「て」ユニフォームを着ており、SNSではあの謎の「て」は何だ???とツッコミが相次ぎました。国内のスポーツイベントでは、LED広告に「て て て て て」……とエンドレスで「て」が流れてくることも。
一般のウズベク人にもこのブランドは浸透しており、観光客の方でも注意深く観察すれば旅行中に必ず一度は「て」の服を着ている人を目にすることができるはずです。
先日、在住邦人の知人が離任して帰国することになり、何かいいおみやげは……と考えて思いついたのがこの「て」の服。さすが国内を席巻しているブランド、タシケントにしっかり直営店があるので買いに行ってみました。冒頭の写真も、この直営店で撮ったものです。
行ってみると、ショーウインドウからいきなり元気よく「て」Tシャツのお出ましです。
店内に入るといきなり衝撃の商品が。真っ赤な帽子が、無数の「て」を見せながらくるくる回っているではありませんか。
帽子正面には「て」ではなく、"KOKAND UZBEKISTAN"の文字。コーカンドはウズベキスタン東部の都市ですが、なぜ唐突にコーカンド? ブランド創設者のウマロフ氏がコーカンド出身というのが理由らしいですが、何はともあれシュールな帽子です。
店内を埋め尽くすのは堂々と「て」と書かれた服の数々。カジュアルに着られそうなデザインのシャツばかりで、クオリティもよさそうです。最大の問題は、果たしてこのシャツを日本で着る勇気があるかどうかということですが……。
「て」の商品ラインナップはファッションに留まらず、なんとスマホケースや手帳カバー、水筒、そしてスーツケースなども。身の回りのものすべてを「て」でカバーできそうな勢いです。
気になる値段は、Tシャツなら8万~20万スム(2022年6月現在のレートで800~2000円)ほど。ウズベキスタンの物価水準を考えるとお高めですが、気軽に買える値段です。ただポロシャツやパーカー、靴などはかなり値が張ることも。下記ウェブサイトに商品と価格一覧が出ているので、気になった方はご確認を。
斬新なウズベキスタン土産として、これから日本人旅行者の間で有名になるかもしれない(しならないかもしれない)7SABERの「て」シリーズ。いつか本場(?)日本に上陸し、人気になることを願っています。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!
(※2023年4月追記:最近サマルカンドにも7SABER直営店がオープン。「て」の服がサマルカンド観光の合間に購入できるようになりました!SAMARKANDやTASHKENTなどの文字と各都市の名所のシルエットが書かれたご当地Tシャツもあり、お土産にもぴったりです。お店の情報をページ最下部に追記しておきます。)
(※2024年2月追記:業績絶好調なのか、タシケントに2店舗目がオープン。ティムール広場沿い、地下鉄ミノール駅とボドムゾール駅の間にあります。こちらもページ下部に情報を載せておきます。)