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サンフランシスコ市長は2022年7月28日にツイッターを通じてサル痘の地域公衆衛生緊急事態を宣言したと伝えました。施行は8月1日からとなり、蔓延を防ぐための準備がはじまります。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
サル痘の緊急事態宣言について
7月28日に行われたブリード市長の会見では、世界保健機関(WHO)が先週末に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を発令したこと、6月3日に市内でサル痘の最初の患者が報告されてから患者数が増加傾向にあること。加えて、サル痘は一般市民とともに、特にLGBTQコミュニティにとって大きなリスクであり、現在の段階ではカリフォルニア州公衆衛生局から割り当てられるワクチンの量が限られており、ワクチンの増産の要請のために緊急宣言を行う必要性を述べました。
現在時点サンフランシスコでは261人のサル痘患者が診断されており、カリフォルニア州のどの地域より多いこと、感染者の90%近くがLGBTQコミュニティで占められていること、郡の人口のうち15%を占めるラテン系の人種が実に30%の感染率であることを背景に、接種が必要なグループや地域に速やかにワクチン接種を行うことが重要だと述べています。現在要請中の35,000本のワクチンのうち、手元に届いたのはわずか1/3の量であること、ワクチン不足なのは承知だか、サンフランシスコのように症例数が偏っている場所への支援が重要であることを説明しています。
この緊急事態は8月1日に発効され、1週間以内に監督委員会で採決される必要があります。
カリフォルニア州の感染状況
今週のカリフォルニア州全体の感染状況。州の公式ウェブサイトによると、州全体の過去7日の1日あたりの平均新規感染者数は1万6418人。先週の1万7562人と比べるとほぼ同じ数を維持しています。
5月23日から7月17日までの感染者数は、のべ987万1,930人。。先週の961万9398人と比べてるとこちらも増加傾向です。ここ2ヵ月の平均陽性率は15%、10万人における感染者数は44.5人。平均陽性率は減少していますが、感染者数は増加しています。
現在のワクチン接種状況
6月から5歳未満のワクチン接種が始まったサンフランシスコ。市の公式ウェブサイトによると、今週の5才以上を対象とした接種率は1回目は>90%、2回目の接種率は89%。今週は2回目の摂取率が1%上昇し、90%が目前となりました。
州の公式サイトによると今週の段階で、カリフォルニア州の郡でワクチン接種率が高い郡は、
1. インペリアル郡 92.3%
2. マリン郡 88.6%
3. サンマテオ郡 84.5%
サンフランシスコ郡は今週もサンタクララ郡の84.3%に続いて5位の83.3%です。
最後に
この記事を書いている2022年7月28日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は17万9,939人・感染による死者数は931人。来週にでも18万に到達しそうです。先週の17万7351人と比べると今週の増加数は2588人・1日の平均感染数は369人。今週は感染者数に大きな変化はありません。
過去1週間の陽性率平均は13.4%・10万人における感染者数は40.8人。2022年の夏はこのような数値が続きそうです。