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サローム(こんにちは)!
2022年6月、在ウズベキスタン邦人全員を歓喜させるようなニュースが飛び込んできました。タシケントに日本料理店がオープンするというのです!現地人経営の寿司レストランなどはあれど、日本人シェフのいる「ガチ和食」のお店はしばらくなく、長い間美味しい日本食に飢えていた在留日本人にとってこれ以上の朗報はありません。
そのお店の名は「ふる里」。もともとはキルギスの首都ビシュケクで長年続いていた信頼と実績の日本料理店で、この度満を持してウズベキスタンに出店したとのこと。ありがたいことに華々しく行われたプレオープンイベントにご招待されたので、お伺いしました。
お店があるのは地下鉄アブドゥラ・コディリ駅とミノール駅の間、アライバザールの近く。日本大使館と日本人駐在員が多く住むオイベック地区、JICAやUJC(ウズベキスタン日本センター)が入るビジネスセンターとの中間地点に当たり、多くの日本人客の来店が見込めそうな立地です。
このプレオープンイベントには日本人駐在員、大使館員や各国要人など、100人以上のゲストが訪れました。いかにこのお店が期待されていたか分かるでしょう! さっそくお寿司や焼きそばなどの日本料理が振舞われましたが、握り寿司は飛ぶように無くなっていきました……。
また和太鼓ショー、鮭解体ショーといったパフォーマンスも。和太鼓を叩くのはキルギス人メンバーで、なんとキルギスからこの日のために駆けつけたそうです。
そしてマグロ解体ショーならぬ、ノルウェー産鮭解体ショー。解体された鮭はさっそく刺身や握り寿司にされ、次々とゲストの口の中に消えていきます。とにかく脂がのって美味しすぎる!
このプレオープンイベントの数日後、無事お店がフルオープン。ランチタイムとディナータイムにそれぞれ訪れてみました。
お店に行くと当然のようにいらっしゃいませ!のお声、さらにお冷ややおあいそなど日本語がバンバン飛び交います。内装も完全に和風、BGMも日本の曲。ここは日本からはるか6000km離れたウズベキスタンのタシケント、しかもスタッフのほとんどは現地の方なのに完全に日本の空間だ……。
メニューは日本語・英語・ロシア語表記、さらに写真も載っている親切仕様なので簡単に注文できます。私は「味噌ラーメン チキン」12万スム(2022年7月現在のレートで約1200円)を注文。海外のラーメンにありがちな単調な味ではなくしっかり味噌の味がきいており、野菜や肉の旨みも出ている大満足のお味でした!
おもしろかったのが白米とおかずがついており、日本でいう「ラーメン定食」がデフォルトになっていること。ウズベク人はラーメンを主食でなくスープとみなすのでしょう……。
ディナーには7人で訪問。ひたすらお酒を飲む会になりましたが、ここはおつまみ系メニューも豊富で居酒屋としても利用できるのです。
お酒はウズベキスタンでおなじみのサルバストビールと、ちょうど入荷したばかりというウズベキスタン国産のスルタンワイン(赤、白、ロゼ)をいただきました。が、機会があれば日本酒を入荷するかもしれないとのこと。そうなるとますます在留邦人の楽しみが増えそうです。
このお店はプレオープンイベントで振舞われたようにお寿司にこだわりがあり、寿司専用カウンターや専用メニューがあるほど。あいにく今までの訪問では食べる機会がありませんでしたが、ド内陸国で食べる本格お寿司はきっと格別の味でしょう。
このお店唯一の日本人シェフで、ふる里グランドシェフとしてタシケントにやって来た内山さんは、日本国内のレストランで勤務後JICA青年海外協力隊員としてキルギスの調理専門学校で指導していたという貴重な経歴を持っています。何を隠そう、私とはJICA同期隊員として同じ屋根の下で研修を受けた仲なのです。
それゆえ、ふる里のオープンは私にとって自分のことのように嬉しく、今後ともお店の成功と発展を願うばかりです。というわけで在留邦人の方はもちろん、脂ギッシュなウズベク料理に疲れて日本食が恋しくなった旅行者の方もぜひぜひ訪れてくださいね!
なお内山さんによると、ぜひ食べてほしいお店のおすすめメニューはスープ、返し、麺全て手作りで作っているラーメン各種。タシケントにいらっしゃった際はぜひお越しください、とのことです。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!