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北イングランド・ヨークシャーにある町ヨークは、中世の城壁が今も残る美しい古都。そのアートギャラリーで現在、日本の浮世絵展が開催されていますよ!
題して「Pictures of the Floating World: Japanese Ukiyo-e Prnts」という企画展で、2022年11月末まで開催中。
しかもうれしいことに、ほかの常設展示と同じく入場無料なんです。これは日本人と、日本の芸術に関心のある人にとっては、行くっきゃないでしょう?!
浮世絵展をやっているのは、2階(イギリス式にいうとファーストフロア)の一部。
入口すぐの壁には本展の主旨が記されたパネル。江戸時代に発達したこの芸術様式が「浮世絵」と名付けられた由来や、江戸庶民の生活文化を反映したものであること。鎖国が終わった1850年代に西洋へもたらされ、欧米アーティストに甚大な影響を与えたこと。それはジャボニズムという美術トレンドとなり、アールヌーヴォーをも引き起こしたという概要です。
そうした解説を読めばもちろんですが、このように比較展示で構図・色彩・題材などの共通点を際立たせる工夫が随所にありました。
私も日本人のハシクレなので浮世絵のこと少しは知ってるつもりだったけど、改めてその独特な美の世界を再認識したように思います。来てよかった!
このヨーク・アートギャラリーは建物のサイズとしては小規模なので、浮世絵展のあとは常設展示のほうも見てみましょう。
絵画はもちろんのこと彫刻、陶器やガラスなどのオブジェもいっぱい。
全体的には英国のアーティストによる作品が多めですが、陶器の展示室にはピカソの作品もありました。
地階のショップでは、浮世絵をあしらったグッズも販売中。
またショップに隣接するカフェは、明るくて居心地よい雰囲気でした。
城壁や古い街並みも残るヨークは、いわば北ヨークシャーの京都みたいな存在。歴史ある街のアートギャラリーに相応しい浮世絵展、機会があればぜひどうぞ!
(記事中の画像はすべて、当館ご担当者の了承を得て撮影および使用しております)