キーワードで検索
アメリカでは既に冬に向けてオミクロン亜種であるBA.2.75, BA.4.6, BF.7 などが流行の兆しを見せる中、米国の保健当局は、ブーストで死亡するリスクは「ほぼゼロ」という見解を示しました。サンフランシスコ含むベイエリアでは、BA2.75.2と呼ばれる新しい亜種の流行が懸念されています。天候の良い10月に入ったサンフランシスコ、今週の様子をレポートします。
霧でキャンセルとなったブルーエンジェルズの航空アクロバット
先週お伝えしたように、サンフランシスコでは10月の第一週にフリートウィークが開催されました。目玉は空中で行われるブルーエンジェルズの航空ショーですが、今年は土日にかけて市内を霧が多い、目玉である日曜日のショーがキャンセルとなる運びとなりました。このように10月に霧が立ち込めるのは非常に稀で、米海軍のブルーエンジェルス・ウェブサイトによると、ブルーエンジェルスにとって視界は極めて重要であり、1回の操縦で互いに18インチまで接近して飛行するとのこと。
残念ながら空中を舞う華麗なショーは、来年まで延期となりました。
新たな亜種がベイエリアで流行する兆しか
米国疾病対策予防センターのデータによると、米国におけるCOVID-19の1日の患者数の7日間移動平均は、火曜日に4月中旬以来初めて4万人を下回り、先月から75%の減少を記録したとのこと。ただし、ホワイトハウスのCovidタスクフォースの責任者Ashish Jha博士は、火曜日の会見でBA.2.75、BA.4.6、BF.7などの亜型が全米で流行していると述べました。
サンフランシスコ含むベイエリアに関しては、スタンフォード大学の科学者によると、BA2.75.2と呼ばれるこの新しい亜種が出現しているとのこと。この新しい亜種は、身体の免疫システムが認識できない可能性がある最も免疫侵襲性の高い変異型の1つとされ、注意深く監視されています。いずれにせよ、ブースターを接種することで、死亡するリスクは「ほぼゼロ」という見解を保険当局は示しているため、接種が推奨されています。
今週のカリフォルニア州の感染状況
今週のカリフォルニア州全体の感染状況。州の公式ウェブサイトによると、州全体の過去7日の1日あたりの平均新規感染者数は1016人。先週の1140人、先々週の1288人と比較してもわかるように7月中旬から減少傾向が続いています。
8月10日から10月4日までの10万人における感染者数は7.5人。陽性率は4.7%。先週とほぼ同じ状態です。
現在のCOVID-19ワクチン接種状況
サンフランシスコ市の公式ウェブサイトによると、今週の5歳以上を対象としたCOVID-19接種率は1回目は>90%、2回目の接種率は89%。カリフォルニア州全体のワクチン接種率は72.3%と、こちらも変化はほぼありません。
州の公式サイトによると今週の段階で、カリフォルニア州の郡でワクチン接種率が高い郡は、
1. インペリアル郡 93.8%
2. マリン郡 89.9%
3. サンマテオ郡 85.7%
サンフランシスコ郡は、今週もサンタクララ郡の85.2%に続いて5位の84.4%です。ここ2週間どこの郡も数に変化がなくここに来てついに頭打ちの状態まで来た雰囲気です。
最後に
この記事を書いている2022年10月13日現在、LA timesの統計 によると、サンフランシスコの感染者数は19万1,032人。感染による死者数は1045人。先週の19万527人と比べると今週の増加数は505人・1日の平均感染数は72人です。先週の反動か、今週は数がガクンと上昇していますが、もしかすると亜種の流行の可能性もあります。
過去1週間の陽性率平均は5.5%・10万人における感染者数は10.1人。この数に関しては大きな変化はありません。