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11月に入り、寒さが増したサンフランシスコ、今週ベイエリアの保健当局は、今年はCOVID亜種だけでなくインフルエンザとRSV感染症の流行も活発化していると発表しました。今週のサンフランシスコの様子をレポートします。
ベイエリアの保健当局者は、水曜日、今月初めからインフルエンザの活動や他の呼吸器系ウイルスが大幅に増加し、救急外来の受診が急増、すでに地域全体の医療システムに負担が掛かっているとのコメントを出しています。サンタクララ郡保健局によると、今年はインフルエンザのような疾患による救急外来の受診率が、COVID-19の流行が始まる前の2019-20年のインフルエンザシーズンに比べて3倍になっているとのこと。ベイエリアの小児科病院では、乳幼児や高齢者が呼吸困難に陥る一般的なウイルス性疾患である呼吸器合胞体ウイルス(RSV)の患者も増加しているとのニュースも報じられています。
加えてUCSFの感染症専門医によると、サンフランシスコの検査陽性率や排水サンプルからも、新しい免疫回避型のオミクロン亜種が広がるにつれ、ウイルスの活性が高まっていることがわかるとの言及もあります。オミクロンは特に喉からの症状が多いため、家庭用キットで検査を行う場合は鼻だけでなく喉のスワブも同時に行うことが推奨されています。
11月16日、ロサンゼルス市は、COVID-19パンデミック・リフレクション・イニシアティブの立ち上げを発表し、市内に恒久的なCOVID-19記念館を設置する可能性を示唆しました。これはコロナ禍により、家族、友人、同僚、隣人を失うなど、市民全員に深い影響を与えたことを忘れないように、愛する人たちを称え、思い出すことができる物理的な空間の設置が目的となります。まずプロジェクトの最初のステップとして、市全体のアンケートとコミュニティのリスニングセッションが行われる予定です。
今週のカリフォルニア州全体の感染状況。
州の公式ウェブサイト によると、州全体の過去7日の1日あたりの平均新規感染者数は1,414人。先週の1,315人、先々週の1,006人と比べると今年も増加していますがスパイクのような変化はまだありません。
9月14日から11月8日までの10万人における感染者数は8.8人。陽性率は6.3%。こちらもわずかに増加しています。統計の日付が多少古いので、先週からの保健局の発表が正しければ来週あたりからさらに増加が見込まれます。
サンフランシスコ市の公式ウェブサイト によると、今週の5歳以上を対象としたCOVID-19接種率は1回目は>90%、2回目の接種率は89%。カリフォルニア州全体のワクチン接種率は72.4%と、両数値ともここ数週間変化はありません。
州の公式サイト によると今週の段階で、サンフランシスコ郡のオミクロン変異株対応のブースター接種率は22.7%。カリフォルニア州全体の摂取率は13.3%とこちらの数値にも変化はありません。
このコラムを書いている2022年11月17日現在、LA times の統計 によると、サンフランシスコの感染者数は19万4,965人。 感染による死者数は1,074人。先週の19万3,100人に比べると今週は1,865人の増加で、1日の平均感染数は266人。先週に比べると数が急増していますがおそらく統計の不都合によるものだと思われます。来週の数値がより確かな判断ができそうです。
過去1週間の陽性率平均は6.1%・10万人における感染者数は11.7人。こちらも増加しています。来週のサンプルで現在の増加傾向がより正確になりそうです。