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ボルチモアには創業から100年以上経っても長く地元の人々に愛され続けているスイーツや飲み物など、独特のローカルフードがあります。メリーランド州内の各地の隠れ名産も含め、ご紹介いたします。
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1885年にボルチモアで創業したビール醸造社のブランド。ボルチモア産なのに「ボヘミアン」という名称は、19世紀末(1870年代)から20世紀初頭までボルチモア市内に数多くのボヘミア系(チェコ系)移民が定住するようになったことが背景にあります。
このビールはナティ・ボーNatty Bohという愛称でもボルチモアエリアでは良く知られています。口当たりは軽めのライトビールで、創業から100年以上経った現在もほぼ変わらない製法と配合で作られているそうです。
片目で口ひげをたくわえ、前髪が少しカールして丸い顔をした、独特の風貌のマスコットの名前はミスター・ボーMr. Bohです。マスコットの似顔絵を配したキャラクターグッズもボルチモア周辺(インナーハーバー内の土産物ショップなど)では良く見られます。プロスポーツのホームチームであるボルチモア・オリオールズ、ボルチモア・レイブンズのチームカラーバージョンもあります。現在このビールの醸造工場は醸造会社の買収でメリーランド州内では無いそうですが、それでもボルチモアっ子の愛飲は変わらないようです。
1884年ボルチモアで創業した老舗のナッツ会社。メリーランド州ティモニウムにある直営店の工房では、創業者から受け継がれている焙煎機で現在もローストピーナッツを製造しています。スポーツイベントやメリーランド東部の避暑地オーシャンシティなどで多く扱われるなど、州内での認知度が高いです。ローストピーナッツ以外にもコーティングしたナッツ類、キャンディ各種などの商品を扱っています。
チェサピーク湾を渡った東側の半島(デルマルバ半島・別名イースタンショア)には、平たい地形を活用して数多くの養鶏場があり、鶏料理もポピュラーです。チキン・ダンプリングというメニューは通常は地元の家庭で食べられているそうで、レストランではかなり見かけない、レアなメニューです。
平たく太い短冊のようなダンプリング(極太きしめんに似ている)に鶏肉とあっさり目のクリームソースがかかったもので見た目はシンプル。出来立ては熱々で、冬の寒い季節に食べると体が温まります。
このクッキーが最初に作られたのは1835年。ドイツ移民だった創業者の名前を取って、バーガーBergerクッキーと呼ばれています。特徴は超厚盛りのチョコレート・ファッジ・アイシング。下にあるショートブレッド・クッキーと同じかもしくはさらに厚く盛られていて、1㎝もしくはそれ以上の厚さが。ファッジが非常に甘いので、砂糖抜きのコーヒーや抹茶と合うかもしれません。
2世紀近くたった現在もボルチモアの代表的なお菓子として知られ、直営店はありませんが、州内の食品スーパーで手軽に購入できます。
スミス・アイランドは、メリーランド州のチェサピーク湾南部に位置する実在の島です。19世紀初頭からこの島で収穫を祝うために作られ始め、薄くスライスしたスポンジケーキをチョコレート味などバタークリームのアイシングを載せながら何層も重ねたケーキです。スポンジの層(レイヤー)は、一説によるとケーキの大きさによって8層から15層まであるそうで、しっとりとした味わいを楽しめます。2008年にメリーランド州がスミスアイランドケーキを州のデザート(the State Dessert)と公式認定しました。
専門店でオンラインオーダーできるほか、メリーランド州内のベーカリーやスーパーでも生産、販売されています。