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デルマーヴァ半島Delmarva Peninsulaは、西はチェサピーク湾、東は大西洋に面しており、古くから漁業で発展した町が点在しています。大西洋岸のビーチエリアはワシントンDCやボルチモアから3~4時間で行けるため、身近な観光地として親しまれています。今回は各所の風景を交えながら半島の紹介をします。
北はデラウェア州の最大都市ウィルミントンWilmingtonの近くで、チェサピーク湾の北端とデラウェア湾に挟まれたエリアからはじまり、半島の南端はチェサピーク湾ブリッジ・トンネル(1964年完成)という全長17.6マイル(約28km)に及ぶ長いトンネル橋を経て、バージニア州バージニアビーチ方面まで繋がります。半島は南北に170マイル(約270km)と長く、山脈も無く全体的に平坦な土地が続いています。
半島は3つの州(デラウェア州、メリーランド州、バージニア州)が含まれており、半島の名前もその3州の名前を組み合わせたもの【DELaware-MARyland-VirginiA】となっております。通称「イースタンショアEastern Shore」とも呼ばれています。
半島内のデラウェア州とメリーランド州の州境は直角の図形のようになっており、南北の線はメイソン=ディクソン線(Mason-Dixon Line)、東西の線は半島横断線(Transpeninsula Line)と呼ばれています。これは歴史的背景が多く含まれていて、特にメイソン=ディクソン線は奴隷州と自由州の線引きでもありました。
奴隷解放運動で活躍したハリエット・タブマン(1822-1913)はデルマーヴァ半島(メリーランド州ドーチェスター郡)で生まれています。
オーシャンシティOcean Cityを中心としたビーチリゾートの観光業の他、牡蠣の養殖業、ブルークラブを中心として漁業、さらに平坦な土地を利用した農業や養鶏も盛んです。
半島の中にある唯一の「州都」。州政府機関や大学のキャンパスの多い町でもあります。オートレースの大きなサーキット場があります。また、デラウェア州の最大都市ウィルミントンWilmingtonは半島の北端よりさらに北にあり、フィラデルフィアの都市圏に位置しています。
デラウェア州のレホボス・ビーチRehoboth Beachからオーシャンシティにかけて、町全体が海岸線といってもよいほど細長い地形にあります。住民登録者数は7000人程度ですが、夏のバケーションシーズンには30万人以上の人々が訪れます。19世紀後半から今日まで保養地として親しまれています。最大の見どころは、大西洋に面する、全長10マイル(約16km)に及ぶ白浜の海岸です。
1782年創立で、全米で最古の大学のひとつに挙げられる、私立ワシントン・カレッジ Washington Collegeのキャンパスがあります。半島にはこのほか古くから栄えた町が点在しており、アンティークな町の雰囲気を楽しめます。
遠浅の海岸線と湿地帯があり、カキ漁で発展した町。毎年7月、野生馬(ポニー)が遠浅の海岸線を泳ぎ渡るイベントで知られる島です。
車:基本は車での移動です。北はデラウェア州ウィルミントンから1号線DE-1を南下するルートなど、西は50号線MD-50でチェサピーク・ベイ・ブリッジを経由するルートなど、南からは13号線VA-13でチェサピーク・ベイブリッジ・トンネルChesapeake Bay Bridge Tunnelを経由するルートがあります。
鉄道:アムトラックAmtrak利用の場合、BWI Marshall Airport駅でシャトルバスに乗り換えOcean Cityまでのアクセスがあります。
空路:日本からの直行便はありませんが、半島の中央部にあるソールズベリー空港 Salisbury-Ocean City Wicomico Regional Airport (SBY)には、ペンシルバニア州フィラデルフィアとノースカロライナ州シャーロットからの定期便(アメリカン航空)が就航しています。