キーワードで検索
ボルチモアの文化・歴史地区として名高い、マウント・バーノン地区Mount Vernon。ワシントンDCの有名なオベリスクよりも古いワシントン・モニュメントを中心に、歴史的な建物や美術館などの見所が数多く立ち並んでいます。今回はそのひとつであるウォルターズ美術館The Walters Art Museumの内部を紹介します。
(撮影・掲載許可済)
美術収集家であったウォルターズ父子 William and Henry Walters が所有していた、2万点を超える膨大な美術コレクションが1934年にボルチモア市に遺贈されたことで開館した美術館です。2006年10月から入館料の無料化が始まり、来場者の大幅な増加につながりました。現在は3万6000点以上のコレクションを所有しています。
現在のウォルターズ美術館は5つの隣り合う建物からなっています。うち3館が展示ギャラリーで、2館は事務局として使われています。1974年建築のセンター通り館Centre Street Buildingは現代建築風の外観で、現在は美術館の入口はこちらからとなっています。古代美術や企画展のスペースとなっています。棟続きのパラッゾ館Palazzo Buildingは1909年に建てられ、17世紀のイタリアのジェノアの宮殿のデザインを模しています。ヨーロッパ絵画(ルネッサンス、バロックなど)のコレクションとヨーロッパ風の豪華なインテリアが楽しめます。
パラッゾ館からアジア美術のコレクションがある展示室を通ると、3つめのハッカーマン・ハウスHackerman House Mansionにつながります。ここは19世紀のボルチモアの上流階級のタウンハウスを保全したもので、窓が多く、美術品に囲まれた当時の邸宅の雰囲気を再現しています。鮮やかな色彩に彩られたイタリア陶器(マジョリカ)のコレクションが2022年8月7日まで展示されています。