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【メリーランド州ボルチモア】メリーランド歴史文化センターでボルチモアの繁栄時代を知る

ベスト加島 聡子

ベスト加島 聡子

アメリカ・メリーランド州特派員

更新日
2022年12月6日
公開日
2022年7月4日
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アメリカの首都ワシントンDC、世界のビジネスの中心地のひとつであるニューヨーク。東海岸で代表的なふたつの都市の間に位置するボルチモアは、旅行先としてあまりなじみが薄いかもしれません。しかし、歴史をひも解けば、この都市のかつての繁栄ぶりや奥深さを発見し、興味深い町となるかもしれません。幅広くメリーランド州やボルチモアの文化を知ることができるミュージアム、メリーランド歴史文化センター Maryland Center for History and Cultureを紹介します。
(撮影・掲載許可済)

メリーランド歴史文化センターの入り口

■ボルチモアの上流階級が愛用した「地産地消」の調度品

ボルチモアでもかつては数多くの家具が造られていました。19世紀半ばには蒸気動力を用いた生産ラインができ、ドイツからの移民を中心に、家具職人が数多く存在したそうです。

ボルチモアで生産されていた家具・調度品の数々

■ナポレオンの弟と結婚したボルチモア女性

ボルチモア市発行の「ボルチモア史」概要によると、19世紀前半のボルチモアは、文化・産業が最も花開いた時期だったそうです。そのころのボルチモアの社交界の花形の一人が、エリザベス・パターソン・ボナパルトというボルチモア生まれの女性で、フランス革命の英雄で皇帝にもなったナポレオン・ボナパルトの弟と結婚していたことで知られています。彼女がボルチモア上流社会にもたらしたヨーロッパのファッションや調度品が展示紹介されています。

フランス皇帝ナポレオンの「義妹」だったボルチモア出身の女性の生涯を紹介する展示コーナー

■ボルチモア・アルバム・キルトのコレクション

ブロックごとに様々なデザインや描写のアップリケを施した、「ボルチモア・アルバム・キルト」とよばれるキルトは、19世紀半ば(1846年~1852年)のボルチモアでつくられた手工芸のひとつで、現在もキルト愛好家に大きな影響を与えています。
歴史文化センターには専用の展示室があり、数多くのキルトコレクションを見ることができます。

「ボルチモア・アルバム・キルト」とよばれるメリーランド発祥のキルト

■戦争記念碑BattleMonumentのレディ・ボルチモアLadyBaltimore像

戦争記念碑は、「マクヘンリー要塞の戦い」などで知られる米英戦争の勝利を記念して1815年に建てられました。ボルチモア市の紋章(市章)や市旗にも描かれている円柱のモニュメントで、現在もボルチモア市裁判所の前に立っています。頂点に立つ女性像は「レディ・ボルチモア」と呼ばれ、ボルチモアのシンボルとされています。頭上に勝利の冠、右手に栄光を意味する月桂樹のリースを手にしています。近年の修復工事の際、「レディ・ボルチモア」像は経年劣化によりレプリカに置き換えられ、オリジナルの像は歴史文化センターに展示されるようになりました。

ボルチモアの市章にも描かれている戦争記念碑の頂点に立つ「レディ・ボルチモア」像のオリジナル
住所
610ParkAvenue,Baltimore,MD21201
開館時間
水~土曜日10:00~17:00、日曜日12:00~17:00【博物館】
休館日
月・火曜日
入館料
大人9USドル、18才以下無料
URL
https://www.mdhistory.org/
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