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メリーランド州ボルチモアには『全米最古』の冠がつくものが多く、鉄道網もその一つです。ボルチモアでも、現在のカムデン・ヤード(MLBの野球場)周辺にはかつて広大な鉄道基地がありました。その一角にあった操車場や鉄道駅など往時の建物を利用して一般公開している『ボルチモア&オハイオ鉄道博物館』では、鉄道の黎明期から最盛期にあたる、1830年代から1960年代までの蒸気機関車、電気機関車、客車などの移り変わりを学べます。
『ボルチモア&オハイオ鉄道』は、1830年に開業した、アメリカ最古の商業鉄道です。英国で発明された蒸気機関車がアメリカに輸入されてまもなく国産化が始まり、アメリカの広大な大陸の輸送に対応するために、次第に大型化した機関車は、1950年代に鉄道開発のピークを迎えます。その後自動車の発展に伴う高速道路の需要に押され多くの鉄道網がアメリカの地図から姿を消しました。
博物館の見どころは、実物大の蒸気機関車や客車を見られるだけでなく、屋内外に数か所設けられた鉄道模型のジオラマ、全米最古の鉄道路線と同じ場所を1.5マイル(約2.4キロ)走る列車に乗車体験ができる「トレイン・ライド」などがあります。子供向けのワークショップやバースデーパーティープランなどもあり、家族連れでも楽しく過ごすことができます。