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皆さん、突然ですが、真珠母雲という言葉を聞いたことはありますか?
読み方は「しんじゅぼぐも」です。
日本ではあまり馴染みがなく、見たことがある方は少ないかもしれません。
英語では正式名称としてPolar stratospheric cloudと呼ばれ、その名のとおり、北極圏や南極圏など、高緯度に位置する北欧の各地では、毎年この時期見えることがある現象です。また日本語名の語源ともなっている別名mother of pearl cloudsのとおり、真珠のような色っぽい輝きを放っています。
そんな雲を、ストックホルムで先週28日土曜日に見ることができました。日の入りする午後4時前に突然と姿を現し、夕日が沈むと、その光を吸収するかのようにさらに美しさが増し、1〜2時間ほどで消えました。
先に書いたように、北方で見えることが通常であり、ここスウェーデン南部に位置するストックホルムで今回観測できたことは、非常に珍しいことでした。
それらが形成されるのは高度 20 ~ 30 km、旅客機が飛ぶよりもさらに上方、つまり通常の雲の少なくとも 2 倍の高さであり、また温度が非常に低く、-75°C 以下でなければならないそうです。そのため、通常は高緯度で観測されています。
今回どうして真珠母雲が現れたのかは不明ですが、一般的に、冬、山脈に強い風が吹くと形成されると言われています。一方で、この雲が形成されるとオゾン層の破壊が進行するとも言われています。
出現する時間帯は日の出時や日の入り時で、数時間に渡って、また数日同じような時間帯に出ることもあります。それでも出現率はオーロラよりも低いと言われ、とても珍しい現象です。
そのため、スウェーデン旅行の際、オーロラと共にこの真珠母雲を見ることができたらラッキーです。