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サローム(こんにちは)!
観光地としての魅力は申し分ないサマルカンドですが、玉にキズなのはホテルの数が少ないこと。古民家を改装した旧市街のゲストハウス(B&B)や、3つ星クラスの中級ホテルならそれなりに数はあるのですが、ラグジュアリーに滞在したい!という方におすすめできる高級ホテルとなると、一気に選択肢がなくなってしまうのです。去年町の郊外にオープンした複合施設シルクロード・サマルカンドには4つ星・5つ星ホテルがいくつもありますが、観光客にとっては不便な立地。タシケントのホテル・ウズベキスタンにあたる(84. タシケントど真ん中のレトロな老舗ホテル、ホテルウズベキスタンに泊まろう!)、町のシンボルと呼べるような規模のクラシックホテルもありません。
その中でティムール像からすぐ、グル・アミール廟からも徒歩圏内という抜群のロケーションにあり、日本人団体ツアー客も御用達だった4つ星ホテルがあります。2003年にプレジデントホテルとしてオープン、その後レギスタンプラザと改称、そして今年スイス資本のホテルチェーンに買収されて生まれ変わった、モーベンピックサマルカンドがそのホテル。ここがサマルカンド中心部では最も規模が大きく、かつ設備の整ったホテルといえるでしょう。この度2023年の年越しをこのホテルに泊まって迎えたので、宿泊&年越しレポートをどうぞ。
現在はオンラインで予約可能ですが、私が予約した時はリニューアル・ブランド変更直後だったためかウェブ予約不可で、直接ホテルまで出向き予約。年越しの宿泊にも関わらずお値打ち価格で、スタンダード1室100ドル、スーペリア1室200ドルとのことでした(が、繁忙期に入ったからか現在は大幅に値段が上がっているようです…)。最上階にはスイートルームもあります。日本人の受け入れに慣れているようで、スタンダードルームでもバスタブ付きの部屋があるのでそこを押さえておきますね、と嬉しい対応。
そして大晦日に妻とチェックイン。実はこの日が私たちの結婚記念日だったので、サプライズで事前に花束を頼んでおきましたが、しっかりと準備してくれました(別料金・予算に応じて手配してくれる)。
お部屋はスタンダードルームでも十分な広さ。ネットで調べると、プレジデントホテル時代やレギスタンプラザ時代の口コミでは設備がところどころ不十分との書き込みも見られましたが、今回宿泊して気になったところはほぼありませんでした。外資系ホテルになったことで、設備やサービスもグレードアップしたのかもしれません。
またホテル内には両替も可能なATM、レストラン、フィットネスセンター、サウナやプール(要事前予約)といった施設もあります。
今回の宿泊で楽しみにしていたのが、ホテルの内装をじっくり眺められること。このホテル、何と内部全体が吹き抜けという斬新なデザインなのです。『地球の歩き方 Plat』のサマルカンドのホテルページでは、ページの半分がこの吹き抜けの写真になっており、なんかすごいぞこのホテル!と思われた読者さんもいらっしゃるはず。巨大なウズベキスタン国旗が掛かっているのも絵になります。
チェックインの際に、ロビーで案内されたのが年越しパーティー。やはりサマルカンドの中ではそれなりに格が高いホテルのため、ちゃんとこのようなイベントも開催するようです。年越しに合わせてレギスタン広場で花火が打ち上げられるという噂もあり、どちらに行こうか悩みましたが、せっかくだからとこちらのパーティーに参加することに。
(結局レギスタン広場での花火などなく、こちらにとどまって正解だったようです)
年越し1時間前にロビーへ下りるとロビーバーにはシャンパンが置かれ、レセプションの周りにはさっそく美味しそうなオードブル各種が準備されていました。せせこましい話で恐縮ですが、目に付いたのはこの国ではなかなかのお値段になるであろうシュリンプカクテル。このパーティーは20万スム(2023年2月現在のレートで約2300円)払えば食べ飲み放題というシステムだったため、元を取るべく&普段なかなか食べられないエビを思う存分補給すべく、来年から日本人が出禁にならない程度にここぞとばかりにシュリンプカクテルを食べまくったのでした…。
DJや外部からのゲストも続々と集まり、年越し数分前に。以前更新したウズベキスタンの年末年始の様子についての記事(6. ウズベク人家庭の年越し&お正月。タシケントのおせち的料理とは?)でも書きましたが、この国を含む旧ソ連諸国ではこの時間テレビから流れる大統領の新年演説を皆で聞くのが習慣。今回もこのときだけはほぼすべてのゲストがロビーのテレビ前に集結し、DJまでもが直立不動で聞いていました。
そしてついにカウントダウン。新年になった瞬間周りのゲストとシャンパンで乾杯し、ハッピーニューイヤー!と祝い合います。今までひっそりしっぽりと新年を迎えることが多かった私にとって、こんなに弾けた年越しは人生初でした。といっても歳が歳なので無理はできず、ゲスト数組がダンスを踊り始めたのを尻目にすぐ部屋に戻って爆睡しましたが…。
明けて元日。朝食レストランへ向かうとメニューを渡され、この中から好きなものをチョイスするよう言われました。オンシーズンならビュッフェ式の朝食が取れるところ、お客が少ないオフシーズンではこのようなスタイルを取っているようです。
それでもお味の方は文句なし。ネットで見た以前の口コミでも、朝食が美味しいと賞賛の声が上がっていたのを思い出しました。
せっかくサマルカンドに滞在するんだもの、少し贅沢なホテルに泊まりたい!という方にはぜひおすすめしたいモーベンピック・サマルカンド。今後団体旅行者の受け入れも再開するはずで、今年のオンシーズンには日本人観光客でにぎわうことになるでしょう。世界的なホテルブランドになったということもあり、これまで以上に人気のホテルになることが予想されるので、ご宿泊の際は早めのご予約をおすすめします。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!