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みなさま、サワディーカー。今回は、見所がたくさんあるタイ・バンコク近郊サムットプラカーン県にある寺院「ワット・サーカラー(Wat Sakhla、วัดสาขลา)」を紹介します。バンコクから公共交通機関を乗り継いでいくには少しハードルの高い場所にありますので、外国人の間では知名度が低いですが、バンコク中心街から半日で往復することもでき、なおかつ、旅行気分を味わえる観光地です。
目次
寺院「ワット・サーカラー」の「ワット」は「寺」、「サーカラ」ーはこの地区(ナーグルア村)の旧名:サーカラー集落(現在はナーグルア集落)の名前です。「ナーグルア村」の「ナーグルア」は「塩田」を意味します。昔、ビルマ軍が「サーカラー」の村を攻めてきた時、村人の女性たちが農具を武器に立ち向かった勇気を称え、「サーウグラー集落(หมู่บ้านสาวกล้า)=勇気ある女性の集落」と名付け、それが転じて「サーカラー集落」になったという話があります。寺院「ワット・サーカラー」では、サーカラー集落の歴史に関する展示も見られるようになっており、見所が多く、土日には大変多くのタイ人観光客でにぎわう寺院なのだそうです。(筆者は、平日にしか行ったことがありません)。
寺院「ワット・サーカラー(Wat Sakhla、วัดสาขลา)」に到着すると、金色と銀色の袋を持った立像「พระสังกัจจายน์(プラサンカッチャーイ」がすぐに見えます。釈迦の十大弟子のお一人のようです。2回目の訪問時、立像に向かって左手に見える建物は本堂なのか、煙突のようなものが出ており、お花や黒い帯のようなものが付けられており、どなたかのお葬式がなされているようでした。
この立像の後ろのほうでは、鯉が放たれており、餌(有料)をあげて、タンブン(徳を積むことが)できるようになっているようでした。最近は、タイの寺院だけでなく、カフェ内でも鯉が泳いでいるところをよく目にしますので、鯉が流行っているように思います。
立像と共に、寺院「ワット・サーカラー(Wat Sakhla、วัดสาขลา)」で目を引くこちらの傾いた仏塔は、サーカラー集落のシンボルです。洪水による地盤沈下の影響で傾いたそうですが、倒壊の可能性はないと考えられています。筆者は、タイの「ピサの斜塔」の1つだと勝手に呼んでいます。
少し奥にある建物の階段を靴を脱いで上ると、礼拝堂があります。曜日の仏像様(守護神)も並んでいます。2005年、洪水の被害を受け、全体を3.5m程高くする工事が行われたそうです。
サーカラー集落と寺院に関する博物館(พิพิธภัณฑ์พื้นบ้านสาขลา)とガネーシャや僧侶、地下から発掘された仏像などが展示された博物館(พิพิธภัณฑ์เทพศรีสาขลา)等があります。前者は建物の1階と2階部分、後者は地下にありますが、大変見ごたえがあります。
ただ、現地での説明書きを見ていて、私には全く読めないタイ語がわりと多く、その話を友達にすると、見た目はタイ語に見えるパーリ語(南伝上座部仏教の書物で主に使用される言語)で記載されている部分があるのだと教えてくれました(友達は、パーリ語も勉強中)。
日本語はもちろん英語の説明は皆無に等しいので、タイ語やパーリ語、仏教、歴史に詳しい人や探検することに興味のある人が楽しめると思います。
寺院「ワット・サーカラー(Wat Sakhla、วัดสาขลา)」の敷地の一番奥のほうまで行くと、僧侶の方が暮らす部屋のような雰囲気でしたが、その少し手前あたりに、ガラスの部屋があります。初めて見学へ行った時にはここの存在を気づかず帰ってしまいましたが、2回目訪問時、境内にいる人に、「ガラスの部屋(タイ語:ห้องกระจก、読み方:ホーングラジョック)が綺麗だよ」「一番最後に見にいってね」と言われ、最後に参拝しました。こじんまりとしていますが、5連仏の仏像様とガラスの部屋が見られるのは珍しく、美しい空間でした。ここでは、ピンクのお花をお供えし、お祈りしている人が多かったです。
ガラスの部屋の入口にある彫刻のような絵がたくさんあり、ずっと眺めていたいほどでした。近くには、天気がよければ休憩場所になりそうな椅子やかわいらしい牛などのオブジェもたくさんありました。
以上、バンコクの隣県サムットプラカーン県内にある、見所がたくさんある寺院「ワット・サーカラー(Wat Sakhla、วัดสาขลา)」を紹介しました。
注意点は、去年11月午前8時頃に船着場が浸水していたことです。当時は既に雨季が終わり、前日も当日も雨も降ってはいなかったのですが、水位が高い時期ということもあり、道中、大変水位が高く、怖かったので、雨季終盤や11月に訪問する際は、船着き場周辺が浸水している可能性があるということは念頭に置いておいたほうがよいと思いました。板などが設置されて、濡れずに済む場合もありますが、汚れてもいい靴や洗える靴で行くことをおすすめします。
また、寺院「ワット・サーカラー」内にはゆっくりランチするような場所はありませんが、例えば、朝7時にアソーク駅を出て、午前中に寺院観光を終えて、正午にはアソークに戻ってくることもできますし、プラサムットチェーディー船着場から同じロット・トゥーやソンテウでアクセスできる観光スポットに「プラジュンジョムクラオ要塞」(記事「タイ王国サムットプラカーン県の観光地「プラジュンジョムクラオ要塞」で紹介済)があります。2019年の記録ですが、「プラジュンジョムクラオ要塞」にはまた行きたいぐらいおいしかったタイ料理の大衆食堂「HTMS Mae Klong Club Restaurant/ร้านอาหารสโมสรท้ายเรือหลวงแม่กลอง」がすぐ近くにありますので、1日かけて「プラジュンジョムクラオ要塞」と合わせてまわってみるとよいと感じます。
一通りのタイ・バンコク観光旅行は体験済みだという方や素朴なタイのローカル観光を楽しみたい方は、寺院「ワット・サーカラー」を訪問してみてはいかがでしょうか。それでは、皆様、サワディーカー。