• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【イギリス】バッキンガム宮殿にハイドパーク、ハロッズまで!見どころたっぷりの特派員お気に入りお散歩ルート

kaede

kaede

イギリス特派員

更新日
2023年5月15日
公開日
2023年5月15日
AD

今回は少し趣向を変えて、セントラル・ロンドンのお気に入りのお散歩ルートをご紹介します。まっすぐ歩けばトータル1時間弱ですが、見どころ満載なので寄り道するのも良しです。このルートがお気に入りの理由は、とにかく道がシンプルでわかりやすいのと、ロンドンらしい名所が目白押しなこと。何と、トラファルガー広場、セントジェームズ・パーク、バッキンガム宮殿、ハイドパーク、ハロッズにビクトリア&アルバート美術館といった有名スポットを効率よく巡るルートです。しかも徒歩なので無料で、健康的!さあ、一緒に出掛けましょう。

準備

準備は簡単です。グーグル・マップのルート検索を開いて、①Trafalgar Square、②The mall、③Buckingham Palace、④Hyde Park、⑤Harrods、⑥Victoria & Albert Museumを足していくだけ。それほど複雑なルートではないので、方向感覚のある人なら地図がなくても行けますね。基本的にルートは舗装されているので靴が汚れることはないと思いますが、歩きやすい靴があるといいですね。ちなみにロンドンの人は夜遊びする時くらいしかハイヒールを履きません。散歩だろうがショッピングだろうが通勤だろうが、スニーカーこそ正義!

トラファルガー広場

ライオンに囲まれたネルソン提督

スタート地点はトラファルガー広場です。まさにロンドンの中心地!51メートルのネルソン提督の柱が立っています。ネルソンはイギリス海軍提督で、1805年にトラファルガーの海戦でフランス・スペイン連合軍に勝利し、ナポレオンのイギリス本土上陸を食い止め戦死した英雄です。柱は1843年に完成しました。目の前にはナショナル・ギャラリーとナショナル・ポートレート・ギャラリーがあります。ナショナル・ギャラリーはゴッホの「ひまわり」など数々の名画を誇る無料の美術館なので覗いてみるのもいいですが、広いのでお散歩を始める前に体力を使い切らないでくださいね。

アドミラルティ・アーチ

トラファルガー広場の前のジャンクションに出たら、迷わずアドミラルティ・アーチの方角に向かいます。アドミラルティの名称は隣接する海軍本部に由来しており、エドワード7世が母ビクトリア女王の功績を称えて建造したものです。このアーチですが、実は2015年に250年間のリースとしてスペインの投資家に売却されており、2025年にロンドン初のウォルドルフ・アストリア・ホテルとして生まれ変わる予定です。ウォルドルフ・アストリアはヒルトンの最上級ホテル・ブランド。アーチの構造上、客室数も相当限られているはずですが、バッキンガム宮殿がお隣さんのこちらのホテルの一泊のお値段はどれくらいになるのか注目です。

ペリカンが池の中央から飛んできてくれたので、アップの写真をどうぞ

さて、アドミラルティ・アーチからThe mall(ザ・モール)を歩きましょう!この幅広い大きな道はトラファルガー広場とバッキンガム宮殿をつないでおり、式典の際にはパレードが行われることでも有名です。結婚式やジュビリー、戴冠式などの際に徹夜組がテントを張るのもこちら。歩き始めると、すぐ左手にセント・ジェームズ・パークが見えてきます。セント・ジェームズ・パークの湖にはペリカンのコロニーがあります。17世紀にロシアから贈られたのが始まりだそう。ザ・モールをまっすぐ歩いてもいいですが、セント・ジェームズ・パーク湖をぐるっと回ってペリカンを探しながらバッキンガム宮殿の方に向かうのもおすすめです。運がよければペリカンと自撮りできるかも?筆者が歩いた日は久々の快晴でアイスクリームのワゴンが出ていたりと人々が思い思いにリラックスしていて最高の雰囲気でした。せっかくだからアイスを食べていきましょうか。

  • 春らしい花が咲き誇る
  • 久々の晴天でアイスクリームワゴンが大繁盛
  • お天気がいいのでリスもハッスル

バッキンガム宮殿

ザ・モール側から見ると中心にビクトリア女王が!

ザ・モールを突き当たりまで行くとバッキンガム宮殿です。

バッキンガム宮殿前には衛兵の姿も見えますね。衛兵の交代が見たい場合は毎日午前10:45から45分間だそうです。より良い場所から見るためには早めに行く必要があるようです。宮殿の正面にある黄金の天使が印象的な記念碑はビクトリア女王のメモリアルのため1924年に完成されました。ザ・モールの方向から見ると、ビクトリア女王を中心に擬人化された「勝利」(最上部の金色の天使)「正義」(グリーンパーク側)「母性」(バッキンガム宮殿側)「真実」(ザ・モール側)が配されています。

ここでバッキンガム宮殿の旗について豆知識。お馴染みのユニオン・ジャックの旗が上がっている時は君主が不在の時です。風が無い日だったのでわかりにくいですが、この日はユニオン・ジャックでした。君主が滞在している時には黄色・赤・青のイギリス王旗が上がります。興味深いのは、以前はユニオン・ジャックを上げる習慣はなく女王が不在の時には単にこの国王旗を外していたそうなのですが、1997年にダイアナ妃が亡くなった際に半旗が掲げられていなかったことが国民の反感を買ったことで女王がプロトコルを変更(王旗を半旗にするという習慣はなかった)、それ以来ユニオン・ジャックが取り入れられ、君主が不在の時と、喪に服すために半旗にする際に使用されるようになったそうです。

バッキンガム宮殿を満喫した後は、Constitution Hillという道を直進します。やがて、ウェリントン・アーチという門が見えてきます。Hyde Park Corner(ハイド・パーク・コーナー)の駅もここにあります。

  • バッキンガム宮殿前の衛兵。交代時でなくてもひっそり移動する
  • バッキンガム宮殿正門。本日はチャールズ国王は不在
  • バッキンガム宮殿から見たザ・モール

ハイドパーク

ロンドンを代表する公園の1つであるハイドパーク。夏は音楽フェスティバル、クリスマスには仮設遊園地のようなウィンター・ワンダーランドが開催されることでも有名です。ハイドパークは見どころも多いのですが、今回歩くルートに近いのはThe Rose Garden(ザ・ローズ・ガーデン)とThe Serpentine(サーペンタイン)ですね。ローズ・ガーデンは6月頃がバラの見頃とのことですが、5月現在でも花を見ることができました。サーペンタインは1730年に作られたレジャー用の人口湖です。なんと夏場にはカフェの近くのLidoでは泳ぐこともできるのだとか。夏の気温が涼しめのロンドン。日本からの観光客でハイドパークで泳ぎたい人はあまりいない気がしますが、もし年に数日あるかないかの猛暑の日などに当たってしまったのならば検討の余地ありかもしれません(有料です。)

  • サーペンタイン湖
  • ローズ・ガーデン
  • ウェリントン・アーチ

ハロッズ

残念ながら外側が改修中だったので、ここだけ少々古い写真でお送りしています

ハロッズは言わずと知れたナイツブリッジの老舗高級百貨店です。約5エーカーと欧州最大の売り場面積を誇る百貨店だそうで、高級ブランドをはじめ330店舗が入っています。フード・ホールやハロッズ・オリジナル・グッズもあるので、大切な人向けのロンドンらしいお土産を探すのにもいい場所です。(高級百貨店なので、ばらまき土産を買うのはマークス&スペンサーの方がいいでしょう)見どころはエジプト風のエレベーターです!ぜひエレベーターに乗って最上階まで行ってみてください。ちょっとしたディズニーランド気分が味わえます。個人的には何も買わなくてもいいので、このエレベーターを見るためにハロッズに入ってほしいと思います。なぜ突然エジプト風かって?それはハロッズの歴史に関係しています。

ハロッズの名前はイギリス人創業者チャールズ・ヘンリー・ハロッドの名前の所有格なのですが、実はハロッズは1985年にエジプト人億万長者のモハメド・アルファイドが買収し(彼がエレベーターを設置しました)、その後2010年にカタール投資庁に更に買収されています。モハメド・アルファイドの息子がダイアナ妃と共にパリで事故に遭い命を落としたドディ・アルファイドでした。ハロッズ内には「イノセント・ビクティムズ(Innocent victims)」というダイアナとドディの銅像がありましたが(2005年から2017年まで)、現在はハロッズとロイヤルファミリーとの関係を修復したいカタール投資庁によってアルファイド家に返還されたそうです。

ちなみにくまのプーさんはハロッズで購入されて作者の息子のクリストファー・ロビンにプレゼントされたそうです。さらに余談ですが、ハロッズは夜のライトアップも美しいですよ!

  • エジプト風のエスカレーターはアトラクション感が満点
  • 最上階の天井もエジプト風
  • スイーツ売り場

ビクトリア&アルバート美術館(サウスケンジントン)

お疲れ様でした!ゴールです。歩き疲れましたか?ついにビクトリア&アルバート美術館(以下、V&A)に到着です。ナショナル・ギャラリーと同様にこちらも入場料無料。豪奢なシャンデリアが有名なカフェでゆっくり休憩してください!大英博物館、自然史博物館、テートモダンにナショナル・ギャラリーなど有名な博物館・美術館が多いロンドン、限られた時間でV&Aは観光コースから外れることも多いと思いますが、実は一番英国情緒を感じられる美術館ではないかと思います。V&Aが一番好きというロンドナーも多く、オシャレなのでデートスポットにもなっています。

V&Aは1852年にビクトリア女王とアルバート王子の名のもと設立されました。一言で言うと、古今東西のアート品が集結する百科事典のような美術館です。家具や彫刻、絵画、銀器、陶器からジュエリーに至るまで何でもあります。また、V&Aは興味深いエキシビジョンでも有名で、予約困難だったDiorやFabergeの豪華絢爛なファッション展示から、Mary Quantやピーターラビットの作者Beatrix Potterなどのイギリス関連、直近ではK-Popのカルチャー展示をしています。(常設展示は無料ですが、エキシビジョンは有料です。)体力に余裕があったら是非ゆっくり展示を満喫して下さいね。無料なので、全てを隈なく見る必要はありません、興味のあるところだけ楽しむのがロンドナー風。ショップもV&Sオリジナルグッズをはじめセンスのいいアイテムをたくさん置いています。

  • 正面玄関を入ったところ
  • 入口近くのルネッサンスの常設展示
  • シャンデリアが印象的なカフェ

いかがでしたか?在住していないとなかなか距離感が分からないと思いますが、ロンドン中心部は意外と狭いので、実は有名スポット間は無理なく歩けるのです。是非、お天気のいい日に歩いてみて下さいね。湿気が少ないので気持ちがいいですよ。ロンドンを満喫しながら、カロリー消費!

トップへ戻る

TOP