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オペラのシーズンは、毎年初秋に始まり、翌年の初夏に終わります。実は、常夏ハワイにもオペラシーズンがあり、毎年オペラが上演されています。
ハワイでのオペラの歴史は長く、1850年代にエマ女王が夫のカメハメハ4世が舞台監督を務めるヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」でコーラスを歌ったというエピソードが残っています。
本場ヨーロッパのオペラカンパニーに比べると、規模はこぢんまりとしていますが、ハワイ・オペラ・シアターは、世界レベルのオペラを幅広くハワイの人びとに紹介し、ハワイ全域での音楽教育や芸術の機会を提供することを使命とし、1961年に創設されました。
オペラは、ワード地区にあるニール S. ブレイズデール・センターのコンサートホールで開催されます。オペラ開演の日は、いつもよりほんの少しだけお洒落した地元の人々がコンサートホールに集まります。といっても、決してタキシードやイブニングドレスを着用した人はいないのでご安心を。
今シーズンは、2022年10月に名作童話「秘密の花園」でハワイのオペラシーズンの幕が開きました。2023年2月には、ドニゼッティの魅力的な喜劇「愛の妙薬」の舞台を現代のハワイに移し、サトウキビ農園の郊外にある街で農園の労働者が美しい農園主と恋に落ちる心温まるストーリー。
今年のハワイのオペラシーズンの最後を飾るのは、オペラ史上最もおもしろいと言われているプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」です。
フィレンツェの富豪ブオーゾ・ドナーティが亡くなると、強欲な親族が私利私欲のために遺言を無視。そのようなところにお茶目なジャンニ・スキッキが登場し、状況は一変します。有名なアリア「私のお父さん(O mio babbino caro)」を始め、グランドオペラの真骨頂を示しています。
そして、なんとこの公演の字幕は、英語と日本語。なので、予習をしなくても、十分楽しめます。あ、でも少しインターネットで予習していった方がさらに楽しめるかもしれません。
ハワイで地元の人に混じって、ぜひオペラを楽しんでみてください。