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トラファルガー広場は、ロンドンの人気観光スポットの1つ。
天高くそびえるネルソン提督、それを囲むように並ぶ4頭の黒いライオン像、美しい彫刻があしらわれた噴水、それらを一望する場所に建つ国立美術館。
どれもロンドン名所として、ガイドブックや旅行番組などで目にする機会が多いですよね!
でもここには、イギリスで最も小さい交番もある事をご存知でしたか?
正しくは交番「だった」建造物で、今もトラファルガー広場の南東角にあります。
かつては1人の警察官が常駐して広場の騒動を監視し、時には2人までの逮捕者を留置できたそうです。
そもそもの始まりは、第1次大戦直後。地下鉄出口の近くに仮設された交番(ポリスボックス)を本格的なものに建て替えようとしたところ市民から反対意見があがり、なるべく目立たないものに計画が変更されました。
そこで考案されたのが、大きな街灯の1つを利用して交番に仕立てたもの。
太い円柱の中を掘削して室内をつくり、スコットランドヤード(ロンドン警視庁本部)直通の電話を設置。またその電話を使うたびに屋根に取り付けられた電灯が点滅し、周囲にいる警官にも何か異変があった事を知らせるサインも兼ねたそうです。
今ではもう交番としては使われていないものの、ウェストミンスター清掃局の掃除道具を収納する物置になっているというのも、ちょっと面白いですよね。
そんなユニークな裏話のある、イギリスで最も小さい交番の跡。次回トラファルガー広場に行く機会があったら、立ち止まって見てみませんか?!