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清の時代の離宮「圓明園」。北京観光では欠かすことのできない場所ですが、清朝を語るうえでも欠かすことができません。ここには「十二生肖獣首銅像」という十二支の銅像があり、その口から池に水を吹く水時計がありました。欧米列強の清朝進攻で、十二支のすべて頭部が消失したのですが、その後、発見されたりして7頭が中国本土に戻っています。そのうち、4頭が香港城市大学で展示されています。
『西大后』、『ラストエンペラー』、『火龍』など帝国主義の欧米列強に進出される清朝末期を描いた映画は数多くありますが「圓明園」が登場するときがあります。清朝がどれだけ巨大王朝だったのかということがわかるのですが、圓明園はアロー号事件などで壊滅的なダメージを受けたほか、多くの文物が消失しています。「十二生肖獣首銅像」は何者かによって全て奪われました。
1980年代に入ると、牛、虎、猿、馬、豚が発見されます。中国本土の企業やカジノ王の、何鴻燊(Stanley Ho)がオークションで勝ち抜き、中国に戻っています。鼠と兎も見つかり、こちらも中国にあります。辰も見つかりましたが偽物の可能性があるほか、蛇、羊、鶏、犬はまだ見つかっていません。中国に戻った7頭のうち牛、虎、猿、豚を城市大学で展示中です。
展示期間は、7月4日~8月31日までの第1期と、9月5日~10月31日の第2期に分かれます。前者は、北宋時代の水車の復元模型、西周時代の青銅器など約50点を展示されるほか、拡張現実(AR)を駆使した展示会です。後者は、シンガポールのアジア文明博物館に展示されている十二支の頭のレプリカ全てなどを展示する計画です。開館時間は10時~19時。月曜休館で入館無料。専用サイトで事前予約が必要となっています。