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ホノルルのビショップ博物館で新しいオンラインプロジェクト、「Mau ka Leo(マウ・カ・レオ(集合的な声)」が始まりました。
この「Mau ka Leo」プロジェクトは、ビショップ博物館の膨大なコレクションをより多くの人に公開することを目的としています。
ビショップ博物館のコレクションには、 考古学的資料、歴史的写真、芸術作品、音声録音、書籍、写本などの文化財が約300万点、またハワイや太平洋域で収集された2200万点の生物標本が含まれており、これは現存するハワイと太平洋に関する主要な情報源の半分以上に相当します。
ところが、実際に博物館に足を運んでも、コレクションの1%も見ることができません。また、オンライン上でも、利用可能なのは、わずか5%にしか過ぎません。
そこで、ビショップ博物館では、コレクションのデジタル化を進め、コンテンツを一般に公開することにしました。
このプロジェクトでは、従来のように文化的な遺物を年代や説明と一緒に単に並べるのではなく、それぞれのアイテムの背景や意味そして知識や物語を、これまで口承伝承と文化的実践を伝えてきた人びとの声から文字でコンテンツにすることを目指しています。
デジタルストーリーテリングスペース「Mau ka Leo(マウ・カ・レオ(集合的な声)」では、太平洋の人びとの祖先に関する知識を再評価し、クプナ(年長者)やコミュニティのメンバー、そしてビショップ博物館のスタッフの経験や声を通じて、長らくアクセスできなかった無名のストーリーを保存し、将来の世代のために伝えていきます。
このサイトはすべて英語ですが、ぜひ一度覗いてみてください。そこには、リリウオカラニ女王がハレ・ピリと呼ばれる伝統的な草葺き家屋の前で花を膝に乗せてリラックスしているスナップ写真や、カイウラニ王女の11歳の誕生日の写真など、今まで非公開だった写真も含まれています。