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サローム(こんにちは)!
ウズベキスタンを旅するならぜひ毎日味わってほしいウズベク料理ですが、長期旅行中の方や残念ながらウズベク料理がお口に合わなかった方、そして駐在員の方におすすめなのが韓国料理。ウズベキスタンと韓国は歴史的に見てもビジネスでもつながりが深く、特に首都タシケントでは韓国料理屋が乱立しています(詳しくは以前書いた記事28. タシケントは韓国料理店の激戦区!おすすめレストランをご紹介を参照ください)。観光都市サマルカンドにも韓国料理屋があり、なかでも老舗の有名店がガイドブック『地球の歩き方』にも掲載されている、新市街方面に位置する「ドゥ・チノール Du Chinor」。しかし去年このサマルカンドの韓国料理界にニューカマーが登場し、その料理のクオリティと抜群の立地で瞬く間に人気のお店に。この町では数少ない豚肉料理が食べられる場所としても貴重で、当然ながら私も足しげく通うようになりました。今回の記事ではその韓国料理店、アリランをご紹介しましょう。
レギスタン広場から徒歩3分、大通りを西の方向へ歩いていくと、唐突にハングルとKOREAN RESTAURANTの文字が現れます。観光客が必ず訪れるであろうこのエリアにあるレストランといえばウズベク料理店ばかりで、ここに韓国料理レストランができるなど誰も予想していませんでした。無理やり日本に例えると、京都の有名なお寺の近くにタイ料理店ができるようなものでしょうか。
以前ご紹介したクラフトビール屋、Sam Craft Beer Shop(123. サマルカンドでクラフトビール!レギスタンから徒歩3分のビアバーSam Craft Beer Shopと食事も美味しいSam Craft Pub)はここのすぐ近くです。お酒好きならこのふたつのお店をハシゴしてみるのもいいかも。
広々とした店内では、テレビで常時韓国の番組が流れています。調味料やカップ麺など韓国食材が売られている一角も。
客層は立地柄もあって旅行者が多く、欧米人観光客グループが座っているのをよく目にします。ウズベク人は辛い食べ物やあっさりとした味付けの料理が苦手な人が多く、このような「ガチ韓国料理店」には一度も行ったことがないというウズベク人が大多数なのです(本場の味を相当アレンジしている日本・韓国風レストランはよく現地人でにぎわっていますが……)。
メニューは豊富で、日本にある韓国料理店にも引けを取らないほどのラインナップ。ビビンバや麺類、スープなどおひとり様用メニューから、皆で楽しめる焼肉系メニューまでしっかりと揃っています。お酒はビール、ウォッカ、ワインから選べ、マッコリやチャミスルは現在のところ取り揃えていないようです。
メニューで必見(?)なのが、ところどころ不自然な日本語表記。日本語でも各料理についてみっちり説明したい!
という熱意は字面から読み取れますが、日本語を話せるスタッフは私の知る限りおらず、自動翻訳を使った風でもなく、誰が訳したのかは謎のまま。いずれにしてもメニューにわざわざ日本語表記を付けてくれるなんてありがたいことです。
韓国料理店のお決まり、小皿のおかずはこんなにたくさん。これだけでお腹いっぱいになってしまうかもしれません……。
なかでもおいしいのはやはりキムチ。頼めばお代わりを持ってきてくれます。
私のお気に入りメニューはスープ類、特にソルロンタンとカルビタン。いずれも日本の韓国料理店や本場韓国ではあまり食べたことがなかった料理ですが、ここで食べてそのおいしさに感動。一気に好きな韓国料理ランキング上位に躍り出ました。
定番の冷麺もおすすめ。日本でも一般的なムルネンミョン(汁あり冷麺)と、辛いたれと絡めて食べるビビンネンミョン(汁なし冷麺)から選べます。
そして韓国料理といえばやっぱり焼肉! ぜひ大勢でワイワイ食べたいところですが、1人前から注文できるので少人数でも楽しめます。スタッフに焼いて持ってきてもらうか、テーブルで自分で焼くか選ぶことができます。
焼肉メニューだけでも種類は豊富で、サムギョプサルやモクサルはもちろん、聞いたことのない珍しそうな部位も。いつか全焼肉メニューを制覇してみたいところです。
お店には常に韓国人オーナーがおり、いつもお客に愛想よく挨拶してくれます。以前ヨーロッパで韓国料理屋を経営しており、現在タシケントにも店舗をもっているやり手オーナーだそう。このオーナーがいる限り料理のクオリティは落ちず、人気店であり続けるはずです。
それではコルシュグンチャ・ハイル(また会う日まで)!