キーワードで検索
ボスキ・ディ・ステファノ財団(Casa museo Boschi di Stefano)は、アントニオ・ボスキとマリエーダ・ディ・ステファノ夫婦が所有していた美術品が鑑賞できる場所です。
夫婦のコレクションをミラノ市に寄付し、実際に夫婦が生活していた個人宅が美術館になっています。
ミラネーゼの生活を垣間見ることのできる美術館は無料で公開。
今回は、ハウスミュージアムのボスキ・ディ・ステファノ財団について深掘りします。
ボスキ・ディ・ステファノ邸美術館は、地下鉄1番線リマ(LIMA)駅に位置し、ショッピングスポットやレストランが軒並ぶポルタ・ヴェネツィアエリアから徒歩圏内にあります。
大きな看板はないので、説明書が目印です。
2003年から一般公開されているミラノ市の美術館で、アントニオ・ボスキとマリエダ・ディ・ステファノが収集した20世紀の美術コレクションが展示されています。
建物は、閑静な住宅街にあり入り口は通常のアパートと同じエントランス。
2階へ階段で登り、1フロアが美術館となっています。
邸宅は、マリエダ・ディ・ステファノの父が管理していたもの。
ドアや窓の装飾、螺旋階段、幾何学的な装飾が施された床など建物にもデザインの見どころがあります。
建物は、1929年から1931年にかけてミラノで有名な建築家ピエロ・ポルタルッピによってデザインされました。
彫刻を学んでいた妻と特許を取る優れた技術者だった夫のアートコレクションを展示。
1番の見どころは、夫婦が集めた多くの絵画。
美術館の案内人より話を聞くと、絵画は彼らが所有しているもの全てではなく展示しているのはほんの一部。
当時は、壁一面に絵画が展示され、ドアにも飾り、床にも立てかけていたそうです。
実際の写真を掲載している本を見せて説明してくれました。
所狭しと展示する芸術品から、夫妻が絵画コレクションを楽しんでいた思いが伝わります。
絵画作品は、第二次世界大戦後に活躍したミラノのアーティストの作品が多くあり、中にはジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico:1888-1978)の絵画に出会えることも。
1930年代から1970年代までのアートシーンを堪能することができます。
絵画のほか彫刻、バイオリン、ピアノなどおよそ2000点にものぼる美術品を寄付。現在は、セレクトされた約300点が展示されています。
美術品の他、バスルームやダイニング、ピアノのある部屋なども見どころです。
夫妻が使用していた、ダイニングテーブルやランプ、棚など当時のデザインが残りレトロでクラシックな雰囲気が魅力的。
邸宅美術館の開館時にボスキ・ディ・ステファノ財団によって購入された貴重な当時の調度品も展示されています。
現地には、通常の美術館のように美術品の詳細は表示されていません。
公式サイトに詳細と自宅の配置が共有されているので、興味があったら見てみてください。
個人の邸宅だった場所なので、1時間あれば見れるスポットです。
ポルタ・ヴェネツィアエリアへ訪れた際は、ミラノの生活を垣間見ることがでいるハウスミュージアムへぜひ訪れてみてください。
ミラノならではのデザインも楽しめる美術館となっています。