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先日ロンドンのキングズクロス周辺で、友人がリュックの置き引き被害に遭ってしまいました。
もう20年以上ロンドンに住んでいる人で、普段からスリや盗難には注意していたのに・・・と悔しい体験でしたが幸いスマホは盗まれなかったので盗難に気付いてすぐカード類を止め、入っていたキャッシュも少額だったのがせめてもの救い。もちろん警察に盗難届を出し、また日本大使館にも報告したそうです。
いわゆる置き引きの一種ながら、リュックを「すり替える」という新しい手口。他の人たちも同じ被害に遭わないよう、以下その手口を説明いたします。
1)カフェやパブなどでテーブルに着席している時に、2人以上の見知らぬ人が近付いてきてチラシや地図などを広げて話しかけてくる。話の内容は、道を尋ねていたりチャリティに勧誘したり、とバリエーションがあります。
2)彼(彼女または彼ら)が広げたチラシや地図によって一瞬、テーブルや足元の視界が妨げられる。
3)道順を教えたり教えなかったり、勧誘を断っているうちに、その仲間がテーブルの上に置いていた携帯電話などを盗み逃走・・・というのは、従来より知られた手口。
4)もちろん友人とその友達らも、彼らが去った後すぐにテーブル上の品物を確認。スマホなどが無くなっていなかったので一応は安心し、念のためテーブル下の足元に置いておいた荷物も確認。それらも無くなっていないのでホッと安堵。
5)しかし気になってもう一度よく荷物を見たら、友人の黒いリュックが何となく違うような気が?そして手に取ってみたところ、別の黒いリュック(中身は丸めた新聞紙)とすり替えられていた!
という手段で、友人がリュックを盗まれた事に気付くまで、数分を要しました。その間に置き引き犯たちは店を出て、まんまと雑踏の中へ。
友人が被害に遭ったのは、キングズクロス駅近く。しかし同じ地域で報告が相次ぎ警察に張り込まれるのを避けるため、犯行グループは頻繁に場所を変えます。特定地域だけが危険とは言えません。
また友人が盗られたのは、黒いプレーンなナイロン製リュック(バックパック)。大きな特徴がないため、すり替えられた事にしばらく気が付かなかったそうです。
今回は黒いリュックでしたが、他の色や形でも、よくあるデザインのバッグは「すり替え置き引き」ターゲットになる可能性があります。
カフェ、パブ、駅のベンチなど不特定多数の人々が行き交う場所では、くれぐれも気を付けてくださいね!